DeNA 国吉、1404日ぶり白星 ハマスタ日本人最速161キロ!

[ 2019年4月7日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA9―2巨人 ( 2019年4月6日    横浜 )

<D・巨>お立ち台でタオルを掲げる(右から)国吉、倉本、ロペス(撮影・島崎 忠彦)
Photo By スポニチ

 ハマスタがどよめき、拍手に包まれた。スコアボードに「161」の表示。5回2死、DeNA・国吉のゲレーロへの5球目だった。日本選手では5人目の大台超えで自己最速の161キロ。この球場では日本人最速の数字を叩き出した。

 「スタンドが沸いたのでどうしたのかと思ったら(161キロが)出ていました。目標にしていた数字ではあったが、スピードだけじゃないので今後も抑えていきたい」

 数字だけではない。5―2と逆転した直後の5回に出番がきた。岡本、亀井、ゲレーロを3者連続三振。6回は2死からビヤヌエバに右前打されたが、最後は吉川尚を153キロ直球で空振り三振で切り抜けた。2回を1安打4奪三振で強力打線の勢いを止め、15年6月2日のソフトバンク戦(横浜)以来、実に1404日ぶりの白星。それでも「チームに勝ちがついたことが大きかった」と喜んだ。

 17年のオフにカットボールに取り組み、昨季は直球の割合が減った。しかし結果は出ず昨オフには「もう一度強い直球を」と原点回帰。クセが出ていたことからグラブが見えないように体をひねるフォームに改良し、トレーニングにも多くの時間を費やした。昨年12月からはオーストラリアのウインターリーグで武者修行。「どういうところで直球が生きるか、変化球を振らせるか。考えながら投げて勉強できた」と飛躍につなげた。昨季までの最速は156キロだったが、今年のオープン戦で159キロまで更新。「更新するなら見栄えのいい方がいい」と目標にしていた160キロを、3試合目の登板で超えた。

 お立ち台では「ここ何年かくすぶっていた思いを、結果で返せるようにしたい」と声を張り上げた。登場曲はアニメ「進撃の巨人」の主題歌「紅蓮の弓矢」。巨人の連勝を止めたハマの剛腕の進撃は続く。(町田 利衣)

 ≪直球の割合急増≫国吉の昨季の球種割合を見ると、最も高かったのはカットボールの63・1%で、直球は31・1%だった。それが今季3試合では直球が全87球中、44球で50・6%と大きく増え、逆にカットボールは27・9%に激減している。直球で押す投球スタイルに変わっていることが数字にも表れている。

 ◆国吉 佑樹(くによし・ゆうき)1991年(平3)9月24日生まれ、大阪府出身の28歳。秀岳館から09年育成ドラフト1位で横浜(現DeNA)に入団。11年7月に支配下登録され、同年10月4日の巨人戦でプロ初勝利を挙げた。通算成績は128試合で13勝22敗3セーブ、防御率3・70。1メートル96、103キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2019年4月7日のニュース