ダル191日ぶり実戦「幸せ」最速154キロ 右腕痛みなし

[ 2019年2月28日 02:30 ]

オープン戦   カブス4-5ダイヤモンドバックス ( 2019年2月26日 )

<カブス・ダイヤモンドバックス>オープン戦で191日ぶりに実戦登板し、1回1/3を無安打2失点だったダルビッシュ
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 カブスのダルビッシュ有投手(32)が26日(日本時間27日)、今季の復活へ大きな一歩を踏み出した。ダイヤモンドバックス戦でオープン戦初登板。昨年8月19日以来191日ぶりの実戦登板を果たし、1回1/3を無安打、4四球で2失点(自責1)だった。制球は課題を残したが、昨季悩まされた右腕の痛みは出ず、最速は96マイル(約154キロ)をマークするなど手応えを深めた。

 2回1死一、二塁。球数が36球となり、交代を告げられたダルビッシュがベンチに下がると、カブスファンから拍手が送られた。

 「“またブーイング来るわ”と思ったけど、聞こえなかった。“帰ってきたね”みたいに僕は受け取りました」

 6カ月半、191日ぶりの実戦マウンド。喜びを1万666人の観衆と共有した。

 「自分がここ(マウンド)に戻ってきたというのが信じられなかった。めちゃくちゃ緊張していた。こういうことを味わえるのは幸せ」

 1回1/3で4四球。そんな結果は二の次だ。「96マイル出ていたし、真っすぐに関しては良かった」。初回に2度マークしたこの日の最速96マイルを、2イニング目も2度記録した。本来の球の力が戻り、痛みも出ない。復帰に向け、大きなハードルを越えた。

 初回裏に味方が打者9人の猛攻。苦い記憶がよみがえった。「ちょっと動かしたときに若干張りもあった。“うわぁ、大丈夫かな”と――」。最後に投げた昨年8月19日の1A戦では初回の味方の攻撃後、2回を投げる前のウオーミングアップ中に肘に痛みが出て交代した。

 今回は違った。「裏でキャッチボールを始めたらすぐに(張りが)なくなった。球速も落ちていなかった」。イニング間に腕が冷えても痛みが出ない。最大の収穫だった。

 故障に悩まされた昨季は「24時間原因を考えている」と漏らした。後ろ向きな発言も聞かれたが、自身の弱さと向き合い、乗り越えた。昨秋には義兄でプロ格闘家の山本KID徳郁さんが、がんのため41歳で死去。「KIDさんも亡くなられて(自分も)いつ死ぬかも分からないし、今日帰りに事故で死ぬかもしれない。今、一瞬一瞬をしっかり、一生懸命に生きたい」と思いを募らせた。

 今キャンプから恒例となった米メディアへの英語での取材対応。「前回(昨年)の登板では86〜89マイル(約138〜143キロ)しか出ていなかった」と安どの表情を見せ、専属通訳を付けない理由を問われると「球団の出費が増えるから」とジョークを飛ばして笑わせた。日本メディアには「大阪人なんで、何を笑うかぐらいは分かる」とニヤリ。精神的、肉体的に強さを増したダルビッシュが、本来の明るさとともに戻ってきた。(メサ・奥田秀樹通信員)

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