アマ球界でも深刻なサイン問題 大量の色紙とサインボール…高く売るため要求がエスカレート

[ 2019年2月5日 10:44 ]

甲子園球場
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 先日、中日が選手のサイン転売を自粛するようファンへ呼びかけたニュースを見た。同様の事態はアマ球界でもここ数年、深刻になりつつある。ネットオークションサイトなどをのぞくと、多くのアマ選手のサインが売りに出されていた。

 トップクラスが集結する日本代表合宿やドラフト間近になると毎年、顔に見覚えがある人が球場に現れる。大量の色紙とサインボール、ペンを手にしている。明らかにファンではない。ドラフト指名される前に、アマ時代のサインをもらってレアな物にしたいという魂胆なのだろうか。相手がアマ選手だから言いやすいのか、止めなければますます要求がエスカレートしていく。「ここに日付を、西暦から書いて」「この位置にリーグ戦初勝利と書いてください」などなど…、高く売るためのフォーマットだそうだ。球場係員やチーム関係者が注意しても一歩も引かない。選手は試合を終えて疲れている。移動のバスを待たせている状況でも、何枚もサインを頼むなどお構いなしだ。きっぱりと断ればいいが、まだ学生。断ることも難しい。

 かつてある人気選手は、ロッカーを出た瞬間に人だかりができた。しかもサインをねだる人が一気に押し寄せる危険な状況。サインしない旨を伝えても諦めきれない人々(転売目的でない人もいただろう)に困ったマネジャーから「記者の皆さんで選手を囲んでいただけませんか。そのままバスまで移動してほしいんです」と頼まれたこともあった。記者で囲んでバスまで行く数十メートルですら、輪の上から色紙を突っ込まれ、色紙の角が目に当たりそうになった。

 本来、選手にもらうサインはその人と会った記念として大事にとっておくもの。金稼ぎの道具ではない。アマ選手は自己防衛するしかない一方で、サインをむげには断れない。厚意を金に換えることなどあってはならない。(記者コラム・松井 いつき)

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