ソフトB工藤監督、17年豪雨被災地で野球教室「楽しくやってくれたのがうれしい」

[ 2019年1月27日 05:30 ]

復興支援活動で野球教室を行う工藤監督(撮影・中村 達也)
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 九州を一つに―。ソフトバンク・工藤公康監督(55)が26日、2017年7月の九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市で野球教室を開いた。会場の比良松中のほか、甘木中、杷木中の野球部1、2年生32人と交流した。

 激しい雪が降る中、キャッチボールやピッチングなど予定を約1時間超える3時間の熱血指導。最後は全員と対戦し、安打性の当たりは6本の真剣勝負だった。「子供たちが歓迎してくれて、野球をグラウンドで楽しくやってくれたのがうれしい」。左翼線二塁打を放った比良松中2年、野球部主将の緒方太一くん(14)は「ボールが伸びてきて、打ちにくかった。自慢したい」と笑顔だった。

 比良松中は今も被害の爪痕が残る。近くを流れる桂川の氾濫により護岸が崩落し、体育館と技術室の基礎部分を流失。技術室は取り壊され、体育館は基礎工事中で、約1年半が経過してもまだ利用できない。石橋も半分流されたままだ。現状を目の当たりにした工藤監督は「なかなか進んでいないというのが分かった。少しでも子供に笑顔を、夢や希望を持ってもらえるように、微力でも支援できれば」と話した。

 機会があるたびに11年東日本大震災、16年熊本地震の被災地へ足を運んでいる。球団は今年、福岡移転30周年。「九州の力になりたいと思うのは当たり前のこと。我々が頑張ってる姿を見てもらって“私たちも頑張ろう”と思ってもらえれば。継続してやっていきたい」。九州を笑顔にするためにも、日本一3連覇を目指す。

 ≪キドコロ見習中≫昨季限りで現役を引退し、ソフトバンク球団のスポーツ振興部所属となった城所氏が野球教室に参加し、捕球や打撃指導にあたった。「監督は復興支援活動を続けておられるし、何かできればというものを形にできればと思い、参加した」と指揮官の熱意に共鳴し、その一挙手一投足に学んでいる。

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2019年1月27日のニュース