大谷6番昇格も4タコ3三振 “大谷シフト”に阻まれた

[ 2018年4月21日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2―8レッドソックス ( 2018年4月19日    アナハイム )

2回1死一塁、遊ゴロに倒れる大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が19日(日本時間20日)、レッドソックス戦に初めて「6番・DH」で出場し、4打数無安打に終わった。2回には中前へ抜けそうな打球を「大谷シフト」に阻まれた。自身初の複数三振となる3三振も喫し、打者で先発した連続試合安打は7でストップ。投手として2回降板となった17日から、チームも3連敗となった。

 大谷が打席に入ると、三塁手が三遊間に、遊撃手が二塁後方に移動した。1点を追う2回1死一塁。左腕ロドリゲスの92マイル(約148キロ)外角直球を叩く。投手の足元を襲う鋭い打球は中前へ抜けたと思われたが、注文通りの遊ゴロとなった。

 「普通ならヒットコースだった。向こうが(自分の)傾向を見てやっている」

 試合前までの33打席で左方向の打球は3本だけ。研究し尽くされた「大谷シフト」で、安打を損した格好だ。4回は外角直球の後のチェンジアップを2球連続で空振りして三振。6回も執ようなチェンジアップ攻めで再び空振り三振を喫した。

 対ロドリゲスは11球中8球がチェンジアップ。「苦手意識はないけど、攻め方が今までと違った」。9回に救援右腕ケリーが登板すると、一、二塁間に内野手3人が並ぶ守備陣形も敷かれた。最後はツーシームにバットが空を斬り、3打席連続三振。4打席で見た全18球のうち、13球が内角だ。極端なシフトに加え、弱点を徹底する配球。両リーグ最高勝率・889を誇るレ軍の包囲網に屈した。

 「打撃を変えることはない。ヒットコースが広がることもある」。今後も自らのスタイルを貫いていくが、投手として右手中指のマメの影響で2回降板となった17日から、チームも3連敗。「僕のピッチングから始まって、こういうふうな負け方をしている」。直前には投手・大谷の2勝目から7連勝しただけに責任も口にする。

 ただ、ソーシア監督の大谷への信頼は揺るがない。「今日はただの1試合。明日も打つことになる」と話し、20日のジャイアンツ戦(日本時間21日午前11時7分開始)もDHで出場する見込みだ。

 「カードが替わることを含めて、対策しながら良いイメージを持っていきたい」。日本ハム時代から、二刀流の出来がチームの勝敗を左右してきた。その事実を誰よりも知っているからこそ、大谷は投打での巻き返しを誓った。 (柳原 直之)

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2018年4月21日のニュース