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さぁ誠也を追え、呪縛を解いた高橋大

同期の鈴木誠也(奥)と並んでティー打撃を行う高橋大
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 「ウサギとカメ」がいた。前者は脱兎(だっと)の勢いでスター街道を駆け上がり、後者は期待に反して伸び悩んだ。2012年、広島ドラフト2位の鈴木誠也と同1位の高橋大樹―。ただし、後者には今春、6年目にして千載一遇の好機が訪れている。

 「とにかく必死ですよ。今まで、次につながらない失敗ばかりしてきたので…」

 12日、日南1次キャンプでの紅白戦に外野の人数合わせで参加。中村祐から左越え3ランを放った。特筆すべきは第2打席だ。力任せにボール球を振る姿は影を潜め、じっくり選んで四球。そのまま1軍帯同となり、沖縄切符をつかみ取った。明らかな進化だった。

 「昔は振っていた。ヒットを打たなアカンと思って。でも、やっぱりストライクを振らないと、ヒットは打てないので(苦笑)」

 バットを振らなきゃいけない。打たなきゃいけない。そんな強迫観念に取りつかれていた。打力を売りにする選手にありがちな落とし穴。転機は昨季だ。シンプルにセンター返しを意識することで、7月のファーム月間MVPを受賞。成功体験は意識を変えた。

 「センターに打つ。それが一番。追い込まれたら(バットを)短く持つようにもしています。この前(紅白戦の本塁打)もそう。芯に当たれば入るので」

 同期の鈴木ははるか先を行く。高卒5年目にしてチームの4番を任され、侍ジャパンの一員としてWBCにも出場した。まさに脱兎の勢い。対照的に高橋大の歩みは遅く、ほぼ2軍暮らしが続く。仲の良い2人だが、その胸中はいかばかりか。

 「比べられるのは嫌ですが、仕方がない。ドラフト1位と2位で入って、2年目まで一緒にやっていたわけですから。でも…」

 23歳は続ける。

 「焦りはないです。悔しいとかもない。誠也と同じ舞台でやっていないから。実力が追い付いていないわけだし、まずは1軍に行かないと。どんな形でもいい。そこからです」

 龍谷大平安時代はエリートだった。持ち前のフルスイングで高校通算43本塁打を誇り、エンゼルスに移籍した大谷や、阪神・藤浪らと18U世界野球選手権に出場。ドラフト指名後には大谷から「対戦を楽しみにしている」とメールが届いた。

 「ウサギ」は自己分析力に優れ、物語のように油断はしない。だが「カメ」であっても同じ舞台に立つことは出来る。1歩ずつ1歩ずつ、その日に向かって前進あるのみ…だ。 (江尾 卓也)

[ 2018年2月18日 10:40 ]

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