ロッテドラ6種市 視線は3年後 “じぇじぇじぇ!”な愛されキャラ

[ 2017年1月24日 08:20 ]

17年版球界新士録

新人合同自主トレでノックを受ける種市
Photo By スポニチ

 18歳にして、自らのビジョンを明確に描いている。新人合同自主トレで鍛錬を積むロッテ・種市は、3年後に視線を向けた。「今年は体づくりがメインで球速を上げたり、変化球の精度や切れを出すことが目標。来年1軍で登板して、再来年はローテーションに入りたい。その時にローテーションを守り切れる体力がないといけないので、今年と来年でやっていきたい」

 ドラフト6位で入団。甲子園出場はないが、将来性豊かな右腕だ。決め球のフォークは大きな落差が武器。中学3年で軟式野球を引退後、「投げてみたら落ちた」と習得した。カブス・上原のスプリットに憧れ「イメージしている。あの凄いスプリットの感じでフォークを投げたい」と目を輝かせる。まだまだ発展途上。現在の最速は148キロだが「投手なら速い球を投げたいと思うので、160キロ目指して頑張ります」と無邪気に笑った。

 高校まで青森で過ごした。小学生の時には6年間、盆と正月には伝統芸能の「駒踊り」を夢中で踊った。初めての関東での生活には「建物が高い。スクランブル交差点は斜めに渡れるのが凄いし、スカイツリーも…」と初々しさ全開。「この前電車の中から富士山が見えたんです。感動しました」と、日本一の光景もしっかり目に焼き付けた。その純朴さで、年上の同期たちから愛される「いじられキャラ」が早くも定着しつつある。

 「種市」といえば、13年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で福士蒼汰が演じた「種市先輩」が人気を博した。今はチームで最も「後輩」の種市だが、先輩となる頃には「じぇじぇじぇ!」な成長を遂げているかもしれない。近い将来チームを背負って立つ存在になるため、まずは静かに腕を磨く。 (町田 利衣)

 ◆種市 篤暉(たねいち・あつき)1998年(平10)9月7日、青森県生まれの18歳。三沢小3年で軟式野球を始め、三沢二中軟式野球部で3年夏に全国大会出場。八戸工大一では1年からベンチ入りし、2年秋からエース。3年夏は青森大会ベスト8。甲子園出場はなし。1メートル83、83キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2017年1月24日のニュース