藤平にノムさん背番号「19」用意 8年ぶりに復活

[ 2016年10月25日 05:55 ]

楽天がドラフト1位で指名した横浜の藤平
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 153キロ右腕に「ノムさん」番号を用意する。楽天が20日に行われたドラフト会議で1位指名した横浜・藤平尚真投手(18)に、各球団で右のエース級の投手がつけている背番号「19」を用意することが24日、分かった。チームで同番号を背負うのは2006年から09年まで指揮を執った野村克也元監督(81)以来で、来季8年ぶりに「復活」する。

 将来は「ノムさん」にも負けないスター選手になってほしい。球団の藤平に対する期待の大きさは、背番号にも反映されていた。球団関係者は「背番号については19番を用意する方向で調整してます」と明かした。

 1メートル86のがっちりとした体から投げ込む最速153キロを誇る藤平は、今夏の甲子園2回戦でヤクルトに1位指名された寺島を擁する履正社(大阪)に敗れたが、梨田監督が「体がしっかりしていて高校生とは思えない。即戦力と期待している」と絶賛する逸材だ。横浜OBであるソフトバンク・松坂、ロッテ・涌井と同じ本格派右腕で、星野仙一副会長も「身体能力があるし、バネも違う。3年後はエースになっている。(田中)将大ぐらいになると期待して1位で指名した」と明かす。

 球団は05年のチーム創設から背番号10をファンのための永久欠番とし、13年に24勝無敗でリーグ優勝と日本一に貢献した田中(現ヤンキース)が背負っていた「18」、星野副会長が11~14年の監督時代につけていた「77」を半永久欠番として敬意を示している。今回、藤平に用意する19番は欠番扱いではないが、野村監督が退任後の10~12年に名誉監督を務めていたこともあり空き番号となっていた。

 19番は巨人・菅野、阪神・藤浪、広島・野村ら各球団で右のエースが背負っている番号だ。かつては浪商を中退して東映入りした18歳の尾崎行雄が背負い、1年目に20勝を挙げて新人王に輝いたこともある。ドラフト指名後に「新人王も目標にしたい」と宣言した藤平にとって縁起いい番号になりそうだ。25日には梨田監督、長島哲郎スカウト部長らが同校に足を運び、指名あいさつを行う。その席で背番号19が提示される可能性も高そうだ。

 ▽楽天の歴代19番 球団創設元年の05年は川尻哲郎が着用。06年から09年までは監督を務めた野村克也氏が「(一と十の位を)足して10になるのがワシのラッキーナンバー」として、南海時代の栄光の背番号でもある19を背負っていた。野村氏が監督退任後、10年から12年まで名誉監督に就いていたこともあり、以降は空き番号となっていた。

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2016年10月25日のニュース