侍J 異例の団結合宿 11月強化試合直前に招集外主力組と意思疎通

[ 2016年9月24日 07:40 ]

会見する小久保監督

 侍ジャパンが11月6日から8日にQVCマリンで、世界一奪回を目指す来年3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向けた合宿を行うことが23日、分かった。11月10日から東京ドームでメキシコ、オランダと強化試合(東京ドーム)を行うが、合宿には出場メンバーだけでなく、シーズンの疲労を考慮して招集が見送られた代表主力組も参加し、チームの結束を深める。この日は、WBCで使用するユニホームが発表された。

 世界一奪還へ向けて限られた時間を最大限に活用する。小久保監督は「合宿とまで呼べるかどうか分からないが、集合日は(11月の)試合よりも1週間くらい前に集合し、練習期間を経てから強化試合に臨みたい」と話した。関係者によると、10日からの強化試合を前に、5日に都内に集合、6~8日にQVCマリンで練習を行うことで、調整しているという。

 過去3大会の前年には行っていなかった異例の「秋合宿」には、若手と代表主力組の結束を図る狙いがある。指揮官は強化試合について「野手はベストメンバー、投手はシーズンの疲労も考慮して招集する」との方針を示しており、主力投手の巨人・菅野、日本ハム・大谷らの出場は免除される可能性は高い。ただ、合宿に参加することで、強化試合で招集された代表歴の少ない若手と結束を図ることが可能となる。都内ホテルでの宿泊で寝食をともにすることで、選手同士でコミュニケーションも深められる。

 練習では、WBC公式球を使用する。オフに入る前に、日本の統一球よりも滑りやすいとされるWBC公式球の順応へ着手する。合宿を行うことで、選手間で対応策の共有もでき、個々の課題や目的意識も明確になる。過去3大会はシーズンオフに選手個別にWBC公式球を渡し、自主トレを経た上で、チームとしての対応は翌年2月中旬の直前合宿で行っていたのが実情だった。

 合宿には、強化試合出場の28人を含め35人前後の参加が予想される。

 「選手を信じて、ユニホームを着ている全員が同じ方向を向いて、同じ気持ちで世界一奪還に向けて戦っていきたい」と小久保監督。チームの結束へ、抜かりのない準備を進めていく。

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