柳田、出塁率は驚異5割超え 65年ぶり15戦連続四球に猛打復活

[ 2016年4月14日 05:55 ]

<西・ソ>初回2死、中前打を放つ柳田

パ・リーグ ソフトバンク5―1西武

(4月13日 県営大宮)
 来た。絶対王者が、そして昨季のトリプルスリー男が、足音も高らかにやって来た。ソフトバンク・柳田が3月27日の楽天戦(コボスタ宮城)以来、今季2度目の猛打賞。

 「(7回の)二塁打は凄くうれしかった。去年は(武隈に)ずっとやられていたので。集中して、しっかり叩くイメージで打てた」と喜んだ。

 止まらない。初回2死で中前打。7回無死では苦手左腕から左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、松田の適時打で2点目のホームを踏んだ。そして8回無死一塁で右前打。9日終了時で39打数7安打と、リーグ規定打席到達者で下から2番目(42位)の打率・179だった。そこから2、2、3安打。3試合連続マルチの11打数7安打と爆発し、打率・280と一気に1割以上も引き上げた。

 「結果を気にせずフルスイング」「甘い球を一発で仕留める」。希代のスラッガーの、常に変わらぬ流儀だ。相手バッテリーから極度に警戒され、まともにストライクで勝負をしてもらえない。打ちたい気持ちを抑え、我慢を重ねて集中力を保ち続けた。この日も5回に四球。15試合連続四球は51年の田部(西鉄)に65年ぶりに並ぶパ・リーグタイ記録となった。「特にはないですね。でも、チームの勢いに乗っていい状態になっているのはいいと思う」。出塁率はリーグトップ、驚異の・507を誇る。

 「四球で出ることで相手にプレッシャーもかかる。彼の役割は大きい」。工藤監督も絶対の信頼を寄せる存在感。「四球はヒットと同じ」――。柳田の我慢する姿勢を見たチームメートからは、いつしかそんな合言葉が生まれたという。

 背番号9のバットとともにチームも上昇カーブを描き、5試合連続の2桁安打で4連勝。今季初めて貯金を1とし、3位に浮上した。3年連続日本一へ、王者がいよいよ進撃の態勢に入った。

 ≪プロ野球記録は70年王(巨)の18試合連続≫柳田(ソ)が5回に四球を選び、これで開幕戦の3月25日楽天戦から15試合連続四球。51年田部(西鉄)のパ・リーグ記録に65年ぶりに並んだ。連続試合四球のプロ野球記録は70年王(巨)の18試合連続。

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