“ヒゲ怪人”ナバーロ 来日初打席で場外弾 マートン以来6年ぶり

[ 2016年2月21日 07:23 ]

<中・ロ>初回1死二塁、ナバーロは左翼場外に消える特大の先制2ランを放つ

オープン戦 ロッテ9―4中日

(2月20日 北谷)
 オープン戦初打席、というより実戦初打席。3番に入ったロッテの「ヒゲ怪人」ナバーロが、初回1死二塁で中日・若松が投じた2ボール2ストライクから甘いチェンジアップを捉えると打球は追い風にも乗って左翼場外へと消えていった。

 「最初に本塁打が出てうれしい。監督にこの日に合わせて準備してくれと言われていた」。推定飛距離130メートル。名刺代わりの先制2ランで昨季韓国プロ野球で48本塁打の実力を披露した。

 何から何まで規格外の新助っ人だ。6日に石垣島キャンプに合流したが、練習試合2試合と紅白戦はいずれも欠場。実戦の打撃は一度もなく、練習は常にアップシューズのため、スパイクを履いたのも初めてだった。キャンプでは守備練習に疲れて寝転がる場面も。前日に那覇に移動する石垣空港では、伊東監督に会うと目を伏せた。「なんで俺の顔を見ないんだ?」と聞かれると「癖なんです。でも試合になれば変わります」。つかみどころのない助っ人だが、いきなりの一発に指揮官も「ちょっと驚いた」と目を丸くした。

 第2打席も左前打し、2打数2安打2打点、1四球の満点デビュー。二塁の守備でも3度のゴロを無難にさばき、巨人に移籍したクルーズの穴を埋める男として、期待は大きい。田原大樹通訳は前夜、その2人を一緒に食事に誘ったが、ナバーロは「(クルーズを)知らないからいい」と断ったという。どこまでもマイペースだ。

 チームはオープン戦初戦を14安打9得点の快勝。シーズン最後までヒゲをそらないことを宣言しているナバーロは「まだ100%ではないが、日に日に良くなっている。楽しみにしてください」と不敵な笑みを浮かべた。 (渡辺 剛太)

 ◆ヤマイコ・ナバーロ 1987年10月31日、ドミニカ共和国生まれの28歳。05年にレッドソックスに入団し10年8月20日のブルージェイズ戦でメジャーデビュー。13年までロイヤルズ、パイレーツ、オリオールズに所属。メジャー通算成績は79試合で打率.206、2本塁打、20打点。14年に 韓国・サムスンに移籍し、昨季はリーグ2位の48本塁打を放った。1メートル83、93キロ。右投げ右打ち。

 ≪マートン以来6年ぶり≫ナバーロ(ロ)が初回、来日初打席で本塁打。新外国人のオープン戦初打席本塁打は10年マートン(神)以来。ロッテでは00年バリー以来16年ぶりになる。バリーはオープン戦15試合で3本塁打したが、公式戦では48試合で3本止まり。期待に応えられなかったがナバーロはどうか。

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