山本功児Jr. 父の前でスカウトも驚く140メートル弾!

[ 2015年7月9日 05:40 ]

<九国大付・筑豊>初回1死一、二塁、左越えに3ランを放つ九国大付・山本

福岡大会2回戦 九州国際大付24―0筑豊

(7月8日 中間市営)
 第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は8日、6大会で47試合が行われた。福岡大会では、昨夏代表の九州国際大付が初戦の2回戦に登場して大勝。99~03年にロッテ監督を務めた山本功児氏(63)の長男、4番・武白志(むさし=3年)が3ランを含む3安打4打点と活躍した。9日は青森、福島、和歌山大会が開幕し、9大会49試合が行われる。

 山本の打球は左翼席を越え、場外にある防球ネットを直撃した。初回1死一、二塁で飛び出した推定飛距離140メートル、高校通算21号の特大先制3ラン。見守る7球団のスカウトを驚かせた。

 「去年優勝しているし、注目されるのは当たり前。その中で勝って、甲子園に行きたいです」

 「6番・三塁」で出場した昨夏の甲子園では1回戦で東海大四と対戦。相手エース西嶋のスローカーブに手を焼き無安打に終わった。「あの悔しさは忘れていません」。今春の九州大会で3試合連続本塁打を放つなど九州屈指のスラッガーに成長し、マークは強まるばかり。本塁打した打席もボールになった3球は誘い球のスローカーブで、相手はまともには勝負してこなかったが、我慢して失投を仕留めた。

 巨人、ロッテで13年プレーして通算64本塁打を記録し、巨人の4番も打った父。物心ついたときにはロッテの監督だった。幼少期から野球を指導された記憶はあまりないが、家では当時の主力打者だった初芝清(現セガサミー監督)の打撃フォームをまね、ロッテが負ければ悔しくて涙が出た。父の背中を見て自然と野球への思いを強めた。神奈川から福岡に転居してきた両親に支えられる、高校最後の夏。観戦した功児氏は「(本塁打は)偶然ですよ」と多くを語らなかったが、息子を見る目は優しかった。

 チームは脇坂がサイクル安打を達成し、4本塁打で快勝。元西武、楽天の編成部長で、昨夏の甲子園後に就任した楠城徹監督は「よく打ちましたね」と夏初勝利に満足げだった。(白鳥 健太郎)

 ◆山本 武白志(やまもと・むさし)1998年(平10)2月17日生まれ、神奈川県出身の17歳。小学3年時に「元石川サンダーボルト」で野球を始める。中学では元ロッテ、巨人投手の前田幸長氏が主宰する硬式「都筑ジャイアンツボーイズ」に所属し投手兼4番。九州国際大付では1年秋からレギュラー。1メートル87、85キロ。右投げ右打ち。

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