中日・大野 また虎狩り甲子園4勝!137球完投で9勝目

[ 2015年7月9日 05:30 ]

<神・中>完投で9勝目を挙げ、谷繁兼任監督(右)と握手をかわす大野

セ・リーグ 中日5―1阪神

(7月8日 甲子園)
 正真正銘の虎キラー襲名だ。中日・大野が1失点完投。最多勝を争う巨人・菅野らに2差をつけるリーグトップの9勝目を挙げ、甲子園球場では通算5戦4勝無敗となった。

 「関西は地元なので。知り合いも見にくる。(好相性なのは)知っていました。今年はチームを背負うと言ってきた。それが結果になっている」

 京都出身の左腕は胸を張った。137球を要したように絶好調だったわけではない。マウンド上では大きく見え、漂わせるエースの貫禄で9回を投げ抜いた。今季の阪神戦は4戦3勝。1完封を挙げるなど防御率0・56を誇る。

 味方守備を躍動させるのもエースゆえだろう。初回は福留の一塁線への痛烈な打球をルナが好捕。3回の1死一、二塁からの大和の三直は堂上が捕球後に素早い二塁転送で併殺とし、5回の2死二、三塁からの二直も荒木がジャンプして捕った。「野手に助けられました」と謙そんしても、大野に対する信頼感が野手の集中力を引き出した。

 谷繁兼任監督も両リーグ単独トップとなる5度目の完投をたたえた。「技術的に、去年のレベルより上。スタミナもある。中継ぎのことを考えてやってくれている」。チームに約1カ月ぶりの連勝も呼んだ。次回登板は15日のヤクルト戦が濃厚。球宴前に2桁勝利に到達すれば中日では09年の吉見以来だ。これほど頼もしいエースがいれば混セから簡単には脱落しない。 (水口 隆博)

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2015年7月9日のニュース