谷オリックス決定的 古巣で2000安打決める

[ 2013年11月10日 06:00 ]

8年ぶりに古巣オリックスに復帰することが決定的となった谷

 巨人から来季の戦力構想外として自由契約になっていた谷佳知外野手(40)が、オリックスに復帰することが9日、決定的となった。通算2000安打にあと79本と迫る谷は近年は出場機会に恵まれなかったが、来季に向けて勝負強い右打者の外野手を補強ポイントとしていたオリックスが獲得に興味を示していた。谷にとっては06年以来、8年ぶりの古巣復帰となる。

 来季でプロ18年目、41歳シーズンを迎えるベテランの新たな働き場所は古巣・オリックスとなりそうだ。

 谷はオリックスから移籍した07年に自己最多の141試合に出場し、打率・318をマーク。5年ぶりのリーグ優勝の原動力になるなどチームの3連覇に大きく貢献した。ただ、近年は長野や松本哲ら若手の台頭で控えや2軍での生活が増え、今季は移籍後最少の13試合の出場にとどまった。巨人は日本シリーズ敗退が決まった翌4日に、出場機会を求めて移籍を模索していた谷の希望を受け入れる形で、来季の契約を結ばないことを発表。「功労者」としての配慮だった。

 谷自身も「まだ(野球を)やりたい。まだ走ることもできるし、野球が好き」と現役続行へ強い意欲を示していた。あと79本に迫る2000安打よりも「試合に出たいという気持ちの方が強い」と純粋に出場機会を求めていることを強調。10日の12球団合同トライアウト(静岡・草薙)への参加も視野に、都内で練習を続けてきた。

 その谷に白羽の矢を立てたのがオリックスだった。今季のオリックスの外野手は右翼・糸井以外は固定できず、戦力補強を進める中で、かつての主力・谷がリストアップされた。

 谷は96年にドラフト2位でオリックス入り。03年には189本で最多安打を獲得し、巨人に移籍するまでに5度のベストナインにも輝いた。さらに96年のアトランタ、04年のアテネと五輪にも2度出場。若手野手が多いオリックスでは、40歳を超えても体調面に不安はなく、妥協しない練習態度や人間性は模範となるだけに、谷の加入は単なる戦力の底上げにとどまらないとみている。

 谷は移籍に関して11球団OKの意向を示しており、古巣復帰に何の支障もない。

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2013年11月10日のニュース