中畑監督、本番モード!9回犠打から決勝点「しびれますね」

[ 2012年3月4日 06:00 ]

<楽・D>「長崎のみなさん、明日も応援してください」とスタンドに向かって叫ぶ中畑監督

オープン戦 DeNA1-0楽天

(3月3日 長崎)
 これが中畑野球だ。0―0で迎えた9回無死二塁。DeNAの中畑監督は好調の石川に初めてバントのサインを出した。主将はきっちり一塁前に転がし、チームオープン戦初犠打を決めた。続く吉村は空振り三振で2死三塁となったが、青山の暴投で先制。執念の采配が決勝点を呼び、連勝でオープン戦同率首位を守った。手堅いプレーも熱いぜ!

 「1点取れば勝ち。状況に応じて確実な戦法を取っていく。あのバントは消極的ではなく、積極的な戦術です」

 中畑監督は胸を張った。ここまで練習試合、オープン戦の計7試合では盗塁やエンドランを多用。チーム全体で犠打はわずかに1個しかなかった。だが開幕まで1カ月を切ったことで、いよいよ本番モードに突入。2月25日の巨人とのオープン戦(那覇)で決勝打を放ち、この試合の6回には田中から中前打していた石川も「あの場面のバントは当然」と振り返った。

 攻撃だけじゃない。守備でも攻める。中畑監督は「“バッチ来い!”を野球界に復活させたい。選手はそんな気持ちでやってほしい」という。少年野球などで、野手が打者に向かって声を掛ける「バッチ来い(バッター、打ってこい)!」。声を出すことでチームは活気づき、自身の気持ちも乗る。

 2回、牧田の投手後方への小飛球がワンバウンドすると石川は素手で処理して一塁送球。7回は嶋の三遊間へのゴロを藤田がダイビングキャッチ。積極的なプレーは狙い通りだ。

 「しびれますね。内容のある1―0。今年のウチの野球を象徴しているし、こういう展開に持ち込めれば勝機がある。手応えのある大きな1勝」と指揮官。中畑DeNAの勝ちパターンが少しずつ見えてきている。

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