いきなり3者連続K!内海4回無失点で開幕投手“当確”

[ 2012年3月4日 06:00 ]

<巨・西>4回を投げ無失点に抑えた巨人・内海

オープン戦 巨人0-0西武

(3月3日 東京D)
 巨人・内海哲也投手(29)が4日、原辰徳監督(53)から開幕投手への正式指名を受ける。東京ドームのオープン戦開幕となった3日の西武戦に2番手として登板。4回を3安打無失点。いきなりの3者連続三振など、6奪三振をマークした。昨年、18勝を挙げた最多勝左腕が30日、ヤクルトとの開幕戦(東京ドーム)で、2年ぶり3度目の大役を務めることになった。

 ほころびは強引に縫い上げた。7回2死一、三塁のピンチで内海の左腕がうなる。高山を空振り三振。帽子を緩めにかぶり直しながら悠然とベンチへ戻る姿は、風格が漂っていた。

 「きょうはピンチを招いても落ち着いて投げることができた」

 杉内からバトンを受けた4回は、いきなり3番・中島からのクリーンアップとの対戦。中島、そして昨季パ・リーグ本塁打王の中村をフォークで連続空振り三振。続くカーターは外角低めへの直球で見逃し三振。各打者4球ずつ。わずか12球で3者三振を奪った。

 「最初の1イニングを気持ち良く抑えられてリズムも良くなった」

 4回3安打無失点6奪三振と圧巻の開幕デモンストレーション。原監督の心も決まった。洋服の仕立てに例え「仮縫い」と話していた開幕投手について、試合後は「仮縫いの次は何だろう?仕立てに入るっていうのかな。その段階の言葉があるならそれを使いたい」と意中の人を称えた。

 ここで「あまり言わない方がいいでしょう」と指揮官は言葉にブレーキをかけたが、本人へは「あした終わってということでしょう」と4日の西武戦終了後にも通達することを明かした。

 内海しかいない。一度内定していた昨季は、3月13日の阪神との合同実戦練習(甲子園)で5回12安打7失点と炎上。東日本大震災による開幕延期も重なり、東野に譲った。原監督は「内海はそういうことに直面しても頑張れる子」と評した通り、昨季は悔しさを糧に18勝で最多勝に輝いた。

 3年ぶりのV奪回の大事なオープニング。杉内、沢村を抑えて2年ぶりの大役に名乗りを上げた左腕は「開幕に投げたいと思ってオフからトレーニングしているし、目指してやっていきたい」。内海にもうすぐ吉報が届く。

続きを表示

この記事のフォト

2012年3月4日のニュース