43歳下柳「地元でヘマはできない」故郷長崎で復活投

[ 2012年3月4日 06:00 ]

<楽・D>先発して2回を1安打無失点に抑えた下柳は胸を押えながら舌を出してベンチへ戻る

オープン戦 楽天0-1DeNA

(3月3日 長崎)
 プロ22年目の43歳左腕・下柳がDeNA戦(長崎)に楽天入団後初登板で、2回1安打無失点の好投。故郷・長崎で14年ぶりの凱旋登板に、「緊張した。地元の試合でヘマはできないと思った」と安どの表情を浮かべた。

 14年前は日本ハム在籍時の98年4月18日のロッテ戦。当時の球威はない。最速は133キロ。だが、嶋の構えたミットがほとんど動かない。初回に先頭の荒波を内角のシュートで一ゴロに仕留めるなど6アウト中、内野ゴロは5つ。「スピードで勝負する投手じゃないから」と制球力と歴戦の配球術でかわした。

 昨季は19年ぶりにシーズン0勝。阪神から戦力外通告を受けた左腕を救ったのは、またも星野監督だった。春季キャンプで入団テストに合格して4球団目のユニホーム。「日本ハムから阪神へ行った時もクビ同然だった。星野監督に拾ってもらうのは2回目。復活したい」と寡黙な男が熱い思いを口にした。

 星野監督も「初登板にしてはちゃんとコーナーに来ていた。バットが来たところをスッとかわす。さすがだな」と合格点を与えた。「拾ってもらったので役に立てるよう、(先発)ローテに入れるよう頑張りたい」と下柳。指揮官に恩返しへ。大きな一歩を踏み出した。

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2012年3月4日のニュース