ダル オープン戦初登板は3・6Dバックス戦に内定

[ 2012年2月25日 06:00 ]

キャンプ初日を迎えファンや報道陣が見つめる中、ブルペン投球を行ったレンジャーズ・ダルビッシュ

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が、3月6日(日本時間7日)のダイヤモンドバックス戦でオープン戦デビューすることが23日(同24日)分かった。バッテリー組のキャンプ初日となったこの日はマイナーの打者相手にフリー打撃に登板。昨季終盤に解禁したワインドアップ投法から力強い球を投げ込んだ。いよいよ幕を開けたダル・フィーバー。全米中の注目を浴びる背番号11がさらに進化を遂げた姿でメジャーの強打者に立ち向かう。

 アリゾナの青空に青色の背番号11のユニホームがよく映える。気温は25度まで上昇。約150人の報道陣が集結したサプライズは異様な熱気に包まれた。記念すべきキャンプ初日。新しい環境で濃密な1日を過ごしたダルビッシュは「普通に気持ち良くやれた。凄くいい環境でできるので、野球人としては凄く幸せなこと」と声を弾ませた。

 マウンドでは進化した姿を見せた。5分間と決められたブルペンでは志願して受けた正捕手のナポリを相手に多彩な変化球を織り交ぜて15球。グラウンドに移動すると、マイナー選手を相手に打撃投手を5分間務めた。「日本ではあまり(打撃投手を)しないので投げづらかった」という防護ネットに戸惑いながらも、8割程度の力で15球。打者がスイングしたのは4回だけだったが、芯で捉えさせなかった。

 「昨年と同じくらいの体重だがパワーは違うし、昨年よりいい球は投げられると思う」。10キロ増量した昨年に続き、今年はさらに3キロ増の104キロをベスト体重に設定した。しかし「体が重く感じた」ため途中で減量し、現在は102キロ。ハードな練習を重ね、最後は体重を自ら調整し、動ける「極限の肉体」でキャンプに合わせてきた。

 この日はブルペンから全てワインドアップで投げた。昨季終盤に5年ぶりに試した投法は体を大きく使えるため、より球に力を伝えやすい。

 また、多くの日本人投手が苦しんできた滑りやすいメジャーの公式球についても、オフの間「あえて(土などで)こねていない新球のボールを使って投げていた」。持ち味の多彩な変化球は日本の時よりも曲がりが大きく、マイク・マダックス投手コーチは「手元で凄く動いていたし、落差も鋭かった」とうなった。

 今後は1日おきに投球練習を行い、3月2日(日本時間3日)に紅白戦に登板。球団関係者によると、オープン戦初登板は同6日の敵地でのダイヤモンドバックス戦に内定した。相手は昨季ナ・リーグ西地区覇者で、実力を試すには申し分ない。

 「一試合一試合オープン戦など試合を重ねて、開幕というかその辺でしっかり投げられるようにしたい」

 メジャーリーガーとして第一歩を刻んだダルビッシュの表情に「不安」の二文字はなかった。

 ▼ナポリ(正捕手)初めて球を受けたが制球も良く、いい球が来ていた。終わって「グッドジョブ」と声を掛けたら「サンキュー」と言われたよ。今後も数多く受けていきたい。

 ▼ルイス(元広島。昨季の開幕投手)彼と話すために日本語をまた勉強しないと。私はテキサスなまりの英語を教えるよ。

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2012年2月25日のニュース