思い出の甲子園で…阪神大震災時の元球児らに記念品贈呈

[ 2012年2月25日 16:40 ]

甲子園球場の一塁側ブルペンで記念品を受け取る元球児、西嶋章行さん

 兵庫県西宮市は25日、「はつらつとしたプレーが被災地に与えた勇気に感謝したい」として、1995年の阪神大震災の混乱で記念品を渡せなかった元球児らを甲子園球場に招き、フォトフレームを贈った。

 対象は95年の春夏と96年春の高校野球大会に出場した選手や監督で、5校53人が参加。この日はあいにくの雨天で、贈呈式を急きょ一塁側ブルペンで開催した。

 行進曲「栄冠は君に輝く」が演奏され、河野昌弘西宮市長が「西宮の復興した姿を見てもらえ、記念品も渡せて感激している」とあいさつした。

 東京都三鷹市の会社員西嶋章行さん(34)は報徳学園高校(兵庫県)3年の時に出場。「当時は野球をしたいと言える雰囲気ではなかったが、大会には、自分の役割を果たそうと臨んだ。今日は久しぶりに仲間に会えてうれしい」と笑顔を見せた。

 選手らは贈呈式の前、ブルペンやベンチ、ロッカーなどを見学。式後は出場校が表示されたグラウンドの電光掲示板をバックに各校で記念撮影した。

 参加できなかった県内外の選手ら約2千人には、西宮市が学校を通して郵送などで届ける。

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2012年2月25日のニュース