マシソン大乱調…外国人投手が直面する壁に制球乱す

[ 2012年2月17日 06:00 ]

巨人紅白戦の4回無死一塁、マシソンの投球は加治前の頭部を直撃(後方左から川口コーチ、岡崎ヘッド、原監督)

巨人紅白戦 紅組8―3白組

(2月16日 サンマリン宮崎)
 守護神候補の実戦デビューは大荒れだった。巨人・マシソンが紅白戦に3回から登板。2イニングで4四死球と制球を乱し、加治前に頭部直撃の死球を投じヒヤリとさせる場面も。セットポジションでの課題が浮き彫りとなった。

 「走者を出してから静止することや、クイックを考えすぎてしまい自分の投球ができなかった」。長野から空振り三振を奪い、簡単に2死としたまでは良かった。続く阿部を四球で歩かせると、ジキルとハイドのように様変わり。亀井にストレートの四球で、高橋由の初球まで9球連続ボール。4回も先頭の石井を四球とし、続く加治前への初球が頭部に直撃した。

 幸い大事に至らず、加治前は宮崎市内の病院で検査の結果、異常はなく打撲という診断。それでも公式戦なら危険球退場となる一投だった。「加治前くんに申し訳ない気持ちでいっぱい。無事を祈っているし、二度としない」と猛省し続けた。

 ボークの基準が厳しく、盗塁阻止へクイックが要求される日本球界への適応に、外国人投手が直面する壁がセットポジションだ。ブルペン投球や12日のフリー打撃ではまとまった投球をみせ、むしろ制球力が高く評価されていた。危険球についても「投げ急ぎ、体が開きリリースポイントも開いていた」と冷静に分析。課題は明白で理解はしており、原監督も「一つの教訓の中でアップの材料にしてほしい」と今後の学習に期待した。

 これだけ荒れながら結果は2イニングを無安打で、走者をためながら無失点に抑えた。守護神争いの本命・久保は股関節手術明けで開幕に間に合わない恐れもある。「次は自分の投球に集中する」とマシソン。開幕まで1カ月半、最速158キロ右腕が取り組む課題は1点に絞られた。

 ▼巨人・実松(マシソンとバッテリーを組み)力が入っていたのでは。彼の制球は悪くないと思ってます。環境に慣れてくればもっとやれると思う。

 ▼DeNA・斉藤肇スコアラー (マシソンについて)投げ急ぎ。メジャーの映像でも突然荒れることはあった。でも球威はある。シーズンなら確実に150キロは出てくる。あのスピードとフォークは脅威。

続きを表示

2012年2月17日のニュース