ソフトBドラ5・左腕 1軍定着へ2つの“魔球”披露

[ 2012年2月17日 06:00 ]

揺れながら落ちる「嘉弥真ボール」を投げるソフトバンク・嘉弥真

ソフトバンク紅白戦 紅組4―5白組

(2月16日 アイビー)
 石垣島から来たソフトバンクのドラフト5位左腕・嘉弥真(かやま)新也投手(22=JX―ENEOS)が、16日の紅白戦(アイビー)で2つの魔球を披露した。揺れながら右打者の膝元へ落ちる「嘉弥真ボール」と、01年センバツで21世紀枠からベスト4へ進んだ宜野座高校が独自に開発した「宜野座カーブ」。その斬新な2つの変化球に迫った。

 獲物にかみついたハブのようだ。左手の人さし指、中指の第1関節を折り、爪をボールの縫い目に食い込ませ、押し出すように投げる。「嘉弥真ボール」の軌道を本人はチャンジアップ、高山投手コーチは揺れながら曲がる「ナックルカーブ」に例えた。

 「社会人時代は完投すれば5球使うかどうかの球だった。プロでは必要だと感じました」。本来はリズムを変える見せ球だったが、プロで生き抜くため勝負球になるまで磨いた。

 そして、もう1球。沖縄産の「宜野座カーブ」。左腕のカーブは肘が時計と逆回転に動くのが一般的だが、嘉弥真は肘を外側へひねり、人さし指、中指でボールをはじく。曲がりが早く大きい。01年のセンバツで沖縄・宜野座を4強に導いた魔球で、野球経験がほとんどない奥浜正監督(当時)が、先入観を捨て開発した球だ。嘉弥真は沖縄ビッグ開発ベースボールクラブ時代に自ら宜野座高校まで出向いて、伝授してもらったという。

 この日の紅白戦。7回1死走者なし。今宮の打席は初球に宜野座カーブでストライクを取ると、2球目は外角低めの124キロの嘉弥真ボールで空振り。3球目も124キロの同じ嘉弥真ボールを続け、一ゴロに仕留めた。今宮は嘉弥真ボールを「揺れながら落ち」、宜野座カーブは「ボールと思ったらストライクで驚いた」と証言した。

 1メートル72、65キロの小柄な体で、この日の最速も138キロ。それでも1回無安打無失点と結果を出した。高山投手コーチは「いい変化球だった。どんどん、使いたい」と高評価。2つの魔球は、プロで生き残るための大きな武器になる。

 ◆嘉弥真 新也(かやま・しんや)1989年(平元)11月23日、沖縄県石垣市生まれの22歳。八重山農林からビッグ開発ベースボールクラブ、JX―ENEOSを経て昨年ドラフト5位で入団。甲子園出場はなく、高3夏は1回戦の那覇商戦で延長11回の末に敗退した。昨年は都市対抗に出場。1回戦の王子製紙戦(京セラドーム)に登板した。1メートル72、65キロ、左投げ左打ち。

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