“最強布陣”整った!秋山ソフト、攻めの継投で王手

[ 2011年11月18日 06:00 ]

<中・ソ>ナインをハイタッチで出迎える(左から)森福、山田、摂津

日本シリーズ第5戦 ソフトバンク5-0中日

(11月17日 ナゴヤD)
 コナミ日本シリーズ2011は17日、ソフトバンクが2連敗の後、3連勝して日本一に王手をかけた。就任3年目の秋山幸二監督(49)は、中継ぎエースのブライアン・ファルケンボーグ投手(33)をベンチメンバーから外し、第3戦に先発した摂津正投手(29)を中1日で中継ぎ起用するなど、大胆な采配で勝利を引き寄せた。8年ぶり5度目の頂点へ。いざ、本拠地で美酒に酔う。

 秋山監督が動いて勝った。2点リードの7回、2番手でマウンドに送ったのは摂津だった。先発で110球を投げた第3戦から中1日。攻めの采配は的中した。「先発より緊張した」という右腕は、先頭のブランコこそ四球を与えたが、和田を左飛に仕留めると、藤井は直球、平田はシンカーで連続三振に抑えた。

 秋山監督は振り返る。「本人も“行きたい”ということだったし、それを意気に感じた。先発でもいい投球だった。相手もいい印象はないだろうからね」。本来ならファルケンボーグの場面だった。だが、4連投の上に前日は今季初めて2イニングを投げた助っ人右腕をこの日はベンチメンバーから外していた。その大胆な決断は、09年から2年連続で最優秀中継ぎ投手に輝いた摂津がいたからこそだ。

 攻め手は続いた。8回は5点差があったが、3番手に森福を指名した。金沢、吉川らブルペン陣は豊富だったが、前日満塁のピンチを切り抜けたヒーローを連投させ、シリーズの流れそのものを放さなかった。

 そして9回には1、2戦とも延長10回に勝ち越し打を許した馬原を3試合ぶりに起用。1度の失敗が尾を引く短期決戦において2度の失敗で、使い方は難しいものになっていた。にもかかわらず、悪夢を断ち切るチャンスを与え、守護神も見事に応えてみせた。

 移動日を含めファルケンボーグを2日間休ませられた。1年ぶりの救援に成功した摂津という強力な駒が増えた。そして馬原を復活させた。1点を守りきる12球団随一のブルペン陣はここにきて今季最強布陣が整った。

 8年ぶりの日本一まであと1勝。秋山監督は「同じように一戦一戦やる。次の試合も全員で勝ちに行く」と前を向いて言い切った。その視線の先は、歓喜の舞台となる本拠地のグラウンドだ。

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