あの1球が…和田7回1死までノーヒット一転、同点被弾

[ 2011年11月13日 06:00 ]

<ソ・中>7回1死 和田一に左越えソロを浴びる和田毅

日本シリーズ第1戦 ソフトバンク1―2中日

(11月12日 ヤフーD)
 ベンチへ戻ったソフトバンク・和田は左手でグラブを投げつけた。それだけ悔しかった。無安打に抑えてきた7回1死。外角を狙った126キロスライダーが真ん中へ入った。同姓の中日・和田に痛恨の同点ソロ。冷静沈着な男が、感情をむき出しにした1球の失投だった。

 「あの1球は悔いが残る。せめてホームランでなければ点は入らなかった。きょうは1―0で勝つ試合だった」

 シーズン、CSファイナルS、そして日本シリーズと3度目の開幕マウンドは初回2死から4者連続三振を奪うなど、5回1死まではパーフェクト。この試合前まで74打数33安打5本塁打、打率・446と打ち込まれていた和田には2回は見逃し三振、5回は慎重に攻めた結果、四球で歩かせた。苦手意識が微妙に手元を狂わせたのか。「借りを返すチャンスがあればいいと思います」と左腕はリベンジを誓った。

 ≪左腕最長タイも勝ち星逃す≫和田(ソ)が6回1/3まで無安打の快投。日本シリーズに先発し、最も長く無安打に抑えたのは、07年山井(中)の8回だが、左腕では01年石井一(ヤ)に並ぶ最長タイ。チームでは99年永井(当時ダイエー)の6回を抜く最長イニング無安打になった。もっとも、初めて許した安打が和田(中)の同点ソロとなり、白星はならず。シリーズで先発6イニング以上を無安打に抑えるのは7人目になるが、一発で記録が止まったのは和田が初めて。また、勝ち星を逃したのは、79年山根(広=敗戦投手)に次ぎ2人目。

続きを表示

2011年11月13日のニュース