和田同点弾、小池10回V弾!オレ竜「らしく」先勝!

[ 2011年11月13日 06:00 ]

<ソ・中>10回2死、小池は左越えに勝ち越し本塁打を放つ

日本シリーズ第1戦 中日2―1ソフトバンク

(11月12日 ヤフーD)
 両リーグ優勝チームによる日本一を懸けた頂上決戦が12日、開幕した。中日が敵地で延長10回、小池正晃外野手(31)の決勝ソロによる2―1でソフトバンクに先勝。7回1死まで無安打に抑えられながら和田一浩外野手(39)の同点ソロと2本塁打で逃げ切った。日本シリーズ17年ぶりのデーゲーム開催となった一戦。今季限りで退団する落合博満監督(57)が、4年ぶり3度目の優勝へ向けて好スタートを切った。
【試合結果 日本シリーズ日程】

 チームの戦いぶり、そして落合監督のコメントまでもが、シーズン通りだった。

 「これがウチの野球。点をバカバカ取れる試合はシーズンでもやっていない。ウチらしいと言えばらしい試合。こういう展開は慣れているから、ベンチは落ち着いたものだった」と話す指揮官の言葉に自信がのぞいた。

 7回1死まで和田の前に打線が無安打。それでも焦りはなかった。ベテラン和田が同点ソロ。振り出しに戻せばもはや中日の勝ちパターンだった。チェン、浅尾が踏ん張って追加点を許さず1―1の10回2死。ソフトバンクの守護神・馬原の低めフォークを、小池が決勝ソロで試合を決めた。2球目に沈む球を空振りした伏兵は「ひどい空振りをしたのでもう1球来るかなと頭の片隅にあった。自分の思い切りの良さが出たと思う」。読みもぴたりとはまった。

 指揮官は対和田がこの試合まで通算17打数8安打、打率・471の小池を、9月19日の巨人戦(東京ドーム)以来のスタメンに抜てきした。小技が得意で複数のポジションをこなせる器用さを買って、08年シーズン途中に横浜からトレードで獲得した「落合チルドレン」の一人だ。今季は中日移籍後、初めて開幕1軍メンバーから外れた。平田や大島の成長で出場機会は減ったが、7月6日の阪神戦(ナゴヤドーム)では福原から逆転満塁弾を放っている。決勝弾は和田ではなく馬原からの一発だったが、指揮官の期待に応えてみせた。

 「みんな年数、場数を踏んでいる。負けたくないというのと、悔いを残したくないという気持ちがあるんでしょう。動けていたから大丈夫」

 落合監督の下で挑む5度目の日本シリーズ。下馬評では不利とも伝えられていたが、やることをやれば結果がついてくるのはシーズン中と同じだ。らしさを発揮した中日が大きな白星を手にした。

 ◆小池 正晃(こいけ・まさあき)1980年(昭55)5月15日、神奈川県生まれの31歳。横浜高3年時に松坂(レッドソックス)らと春夏甲子園連覇。98年ドラフト6位で横浜入団。レギュラーに定着した05年は20本塁打。05、06年はセ・リーグ最多犠打を記録。08年シーズン途中に中日へ移籍した。1メートル83、88キロ。右投げ右打ち。

 ≪ソロ2発で勝利は5度目≫中日は7回和田同点、10回小池勝ち越しとの2本のソロで勝利。シリーズでソロ2本以上の得点だけで勝ったのは63年第5戦巨人(長嶋2、王)、87年第3戦西武(ブコビッチ、石毛)、95年第4戦オリックス(小川、DJ)、08年第1戦西武(後藤、中島)に次いで5度目だ。また先制弾の和田は現在39歳4カ月。シリーズの最年長本塁打は03年第7戦広沢(神)の41歳6カ月だが、和田は10年第1戦谷繁(中)の39歳10カ月に次ぐ歴代5位になった。今季の中日はレギュラーシーズンの1点差試合に33勝22敗(勝率・600)。勝率はセでは最も高く、シリーズでも接戦の強さを発揮した。

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