岩瀬287セーブ プロ野球新記録樹立

[ 2011年6月17日 06:00 ]

<中・ソ> お立ち台で喜びをかみしめる岩瀬

交流戦 中日5-2ソフトバンク

(6月16日 ナゴヤD)
 プロ野球新記録となる287セーブ目。大歓声の中、花束を持った中日・岩瀬が目を潤ませた。

 「一発で決められて良かった。選手の皆さんに感謝したい。親に感謝したいと思います」
 3点リードの9回、マウンドに上がった。先頭の本多はスライダーで空振り三振に斬った。内川は投ゴロ。自ら処理した。「あと1球」コールが響いた。小久保を1ボール2ストライクと追い込むと、一度プレートを外して左スパイクのひもを結び直した。そして、宝刀スライダーで空振り三振。左手で控えめにガッツポーズを作った。

 「あれほど足が震えたことは開幕戦と、あの日本シリーズの2つですね」。07年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦。完全試合目前の山井に代わり、9回のマウンドに立った。球史に残る波紋を広げた救援と、この日のプレッシャーを重ねた。

 プロ13年目。決して速い球、大きな体を持ったわけではない左腕が、歴史を塗り替えた。「つらいことは、いっぱいある。多すぎて分かりません」。09年シーズン終盤、右半身を原因不明のしびれが襲った。右手でコップも持てない痛み。翌10年も終盤、同じ症状に見舞われた。再発の不安はつきまとうが、それを超える情熱がある。

 ヒーローインタビューでは「次は300目指して頑張ります」と高らかに宣言した。

 36歳、歩みは止まらない。

 ≪メジャー記録は601セーブ≫岩瀬(中)がソフトバンク戦で今季11セーブ目をマーク。通算セーブは287となり、高津臣吾(ヤ)の286を抜くプロ野球新記録を達成した。初セーブは99年6月23日の巨人戦(ナゴヤドーム)。メジャー最多記録はトレバー・ホフマン(ブルワーズ)の601セーブ。

 ▼高津臣吾(現BCリーグ・新潟)新記録達成おめでとうございます。新人のころから毎年安定した成績や、ケガをしない体は、同じリリーフ投手として尊敬しています。もっともっと記録を伸ばすことを期待しています。

 ▼楽天・星野監督 あいつなら、もっともっと(セーブ数を)増やすよ。

 ▼ソフトバンク・馬原 僕とは100セーブ以上も離れているわけですから。長いことやらないと残せない数字。凄いと思います。

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2011年6月17日のニュース