慶大２年連続４強！指揮官、準決勝は「胸借りる」

＜愛知学院大・慶大＞愛知学院大打線を１安打１点に抑えた慶大先発・竹内

全日本大学野球選手権準々決勝 慶大４―１愛知学院大　

（6月9日 神宮）
　慶大の江藤監督も、古葉監督に負けじと絶妙な采配で２年連続の４強入りを決めた。１―１の９回。１死一、三塁から５番・伊場の初球にスクイズ。指揮官が「なりふり構わず点を取りにいった」と説明したように、決めた本人が「自分にスクイズのサインが出たのは初めて」と目を丸くする采配で決勝点をもぎ取った。

　この日は１０安打を放ちながら、８回まで３回に相手の暴投で得た１得点のみ。しかし、試合前の打撃練習中に伊場がボールの軌道を見極めるために行っていたバント練習を観察していた指揮官は相手の意表を突く作戦を決行した。

　準決勝では古葉監督率いる東京国際大と対戦する。「元プロということで（メディアには）対等に扱ってもらってるけど、古葉さんは日本シリーズも勝ってる。格が違う。大先輩に胸を借りるつもりでいきますよ」。ただ、大学球界の実績では自らが上。「俺の娘が東京国際大出身だから、きついな。でも、東京国際大は助監督（古葉監督の三男・隆明氏）が慶大出身。因縁ですね。楽しみですよ」と大笑い。その表情には余裕を感じさせた。

　≪竹内、苦笑いの１安打完投≫慶大・竹内が８回２死から許した１安打だけで完投した。２回に失策で１失点しており「意識はしていなかった。無失点なら（無安打無得点を）狙いにいった」と苦笑いした。１１日の東京国際大戦については「自分たちの野球をやるだけ。ここまで来たら日本一しかない」と力強かった。