イチロー、また2戦連続無安打…“強制休養”も

[ 2011年6月10日 06:00 ]

ホワイトソックス戦の5回、二ゴロに倒れたマリナーズのイチロー

ア・リーグ マリナーズ7―4ホワイトソックス 

(6月8日 シカゴ)
 マリナーズのイチロー外野手(37)は8日(日本時間9日)、ホワイトソックス戦で4打数無安打に終わった。チームは延長戦で勝ったものの、今季6度目の2試合連続無安打。打率は・256まで落ち込んだ。安打製造機の不調にエリク・ウェッジ監督(43)は、09年9月から254試合連続で先発出場を続けている鉄人を、リフレッシュのために休養させるプランを示した。

 イチローに流れが来ない。初回は痛烈な二直、7回は左腕ソーントンの96マイル(約154キロ)内角直球を右翼フェンス手前まで運んだが失速した。同点の9回2死三塁は敬遠。相手投手に与える脅威は変わらないが数字がついてこない。打率・256はメジャー11年間の同時期と比べて群を抜いて低い。

 トンネルの出口が見えないリードオフマンに、指揮官も動いた。ウェッジ監督はこれまで「考えていない」と否定的だったイチローへの休養について言及。「与える可能性は常にある。DHも併用すればかなりの助けになる」と、リフレッシュ休暇を取らせることに前向きな構えを見せた。

 この日は20連戦の13試合目。加えてホ軍3連戦が行われたシカゴは3日間とも気温30度を超えた。選手の疲労もピークで、順番に先発を外れて休養している。イチローは昨年両リーグで唯一全試合先発出場を果たし、ここまで09年9月1日エンゼルス戦から254試合連続で先発出場中。「休んだから打撃が良くなるとは思えない」が信条の鉄人でも、長いシーズンで適度に休養を挟むのは自然なことだ。

 前人未到の11年連続200安打には残り100試合で134安打が必要だ。1試合で1・34安打が求められるが、メジャー通算安打ペースが1試合1・37本のイチローが本調子に戻れば、まだ十分に達成圏内だ。連敗を2で止めたマ軍は首位レンジャーズを2・5ゲーム差で追走する。「僕が普通になれば僕が引っ張ることになるわけだし。もうちょっといいチームになれるっていうことだね」と話すイチローにとっては今が我慢の時。復活へのきっかけを探している。

 ◆イチローの休養 メジャーでは試合数の多さと移動の激しさのため、主力選手も交代で欠場するのが常識。とはいえシーズン200安打を続けるイチローにとって故障によるものではない「完全休養日」は極端に少なく、04年以降では2試合しかない。最後に休養日を取ったのは07年8月25日レンジャーズ戦。以降は09年には胃潰瘍と左ふくらはぎの張りで計16試合に欠場したものの、これを除けば全試合に出場している。

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2011年6月10日のニュース