西岡渡米…いきなりOP戦で松坂と対戦も

[ 2010年12月17日 06:00 ]

サングラスにトレンチコート姿の西岡(右)は直子夫人と共に渡米する

 ポスティング・システム(入札制度)で大リーグ挑戦を目指しているロッテ・西岡剛内野手(26)が16日、合意目前となっているツインズの本拠地ミネアポリスに向け成田空港発の航空機で出発した。到着後にメディカルチェックを受け、現地時間17日(日本時間18日)にも入団会見を行う。対外試合デビューは来春のオープン戦開幕からのレッドソックス3連戦が濃厚。いきなり松坂大輔投手(30)との日本人対決が実現しそうだ。

 決意に満ちた、引き締まった表情で渡米した。直子夫人を伴って成田空港に姿を見せた西岡は出発前に取材に応じ、力強いコメントを続けた。
 「わくわくしていますね。まだ実績がないから恐怖心もあるけど、怖さも持っていないと立ち向かっていけない。早くユニホームを着て、アピールして、勝負したい」
 幼少の頃からあこがれ続けたメジャー入りは目前。日本シリーズまで戦い抜き、短かったオフも都内のジムなどで体を動かしていたという。ツインズの印象についての質問を受けると「ここ何年も優勝争いをしているチームに行けることはうれしい。そのチーム内で争うことで成長できる」と早くも胸を躍らせた。
 簡単な挑戦ではない。ガーデンハイアー監督が「二塁についても話したい。まずはプレーを見て、話してから。打順もスイングを見てから」と言うようにレギュラーの確約はあるが、ポジションは遊撃か二塁か決まっていない。打順も未定。キャンプ、オープン戦は西岡にとって重要なアピールの場となる。逆に言えばプレーしやすい環境を築き上げるチャンスでもある。
 最高の試金石が松坂だ。2月27日(日本時間28日)に開幕するオープン戦で、ツインズはまず同じフロリダ州でキャンプを張るレッドソックスと3連戦を行う。先発ローテーションの松坂が登板する可能性は高く、いきなり注目の日本人対決が実現する。日本での対戦成績は29打数8安打で打率・276。松坂も「楽しみな勝負になると思うし、そうしたい」と直接対決を心待ちにしており、西岡にとっては松坂相手の腕試しで結果を残したいところだ。
 「日本に帰って来るときは球団名も、背番号も決まっている。新しいスタートが切れる」。極秘渡米を計画していた西岡は報道陣に囲まれ「張り込んでいたんですか?」と苦笑いしたが、飛行機に乗り込む直前には再び口元を引き締め「行ってきます」と左手を突き上げた。アメリカンドリームをつかむプランには狂いはない。

 ≪日本人対決12戦≫ツ軍のオープン戦はレッドソックス戦5試合のほか、上原の所属するオリオールズ戦が6試合、五十嵐の所属するメッツ戦も1試合組まれており、西岡との対決が注目される。ツ軍は3月28日(日本時間29日)の試合を最後にフロリダ州を離れ、ブレーブスの本拠地ターナー・フィールドで2試合こなした後、4月1日(同2日)のブルージェイズ戦(トロント)で開幕する。

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2010年12月17日のニュース