最後の南海選手　巨人の大道が現役引退「野球人生を全うできた」

現役引退の記者会見で涙をぬぐう巨人の大道典嘉内野手

　巨人の大道典嘉内野手（４１）が２９日、現役引退を発表した。東京都内の球団事務所で記者会見し「悔いを残してやめていく選手が多い中、悔いなく野球人生を全うできた」と、笑顔で２３年間のプロ生活を振り返った。

　大道は１９８８年に三重・明野高から南海（現ソフトバンク）に入団、２００７年に巨人へ移籍した。勝負強い代打の切り札として活躍し、ダイエーで２度、巨人でも昨年の日本一に貢献した。

　今季は９月に１軍へ昇格したが５打数無安打だった。「直球を空振りやファウルすることが多くなって、バットを置こうと思った。ことしは木村コーチがああいうことになって、その分まで頑張りたかったが…」と親交が深く４月に死去した木村コーチの話になると、涙で声を詰まらせる場面もあった。

　大道の引退で、南海に所属経験のある選手は全員が現役を退いた。