さすが 松井秀、いきなり実戦も微調整できる技量

[ 2010年3月10日 11:03 ]

 MVPに輝いた昨年のワールドシリーズから実戦を離れていたとはいえ、信条とする「好球必打」を見事に実践した松井秀。

 四回の第2打席。変化球を見極めカウント1―3となった後、高めに浮いた速球に鋭く反応。ミートしたのはボールのやや上だったそうだが「しっかり打てた」という打球は弾んで中前に抜けた。
 このキャンプは、ひざ痛の再発に細心の注意を払いながら「体づくりが先決」としている。例年と違い、味方投手と対戦する打撃練習や紅白戦にも参加していない。この日は新天地でのデビュー戦として、周囲は熱を帯びたが「自分の今の一番いいものを出し切ろうという気持ち」と気負いはなかった。
 第1打席は初球の甘い速球に手が出ず、最後は外角スライダーに空振り三振。第2打席も2ボールからの速球を打ち損ねファウル。ただ、そこからタイミングを微調整する技量があった。
 ソーシア監督は「着実に一歩前進した。すぐに良くなるだろう」と安心した様子。赤いユニホームの背番号55は、特に感慨は示さず「ひざに痛みが出なかっただけでも良かったんじゃないですかね」と視線を先に向けた。(共同)

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2010年3月10日のニュース