上原 上々省エネ投球!11球で1回無失点

[ 2010年3月10日 06:00 ]

<オリオールズ・ツインズ>1回を11球で抑えた上原は、投手コーチ(右)と笑顔で話す

 【オリオールズ0-5ツインズ】オリオールズの上原浩治投手(34)が8日(日本時間9日)、ツインズ戦でオープン戦2試合目の登板。6回から5番手で登板し、1回1安打無失点に抑えた。4日のレイズ戦の8球に続き、この日も11球で料理。救援に回る今季は、「省エネ投球」もテーマに掲げており、仕上がりは順調だ。

 わずか11球では、疲れることもない。上原は「今のところは調整がうまくいっている」と満足感を示した。

 直球だけだったオープン戦初登板と違い、この日は「変化球もいろいろ試したい」と、捕手に変化球のサインを多めに要求。6回先頭の5番ハリスを初球からカットボールを続けて追い込み、最後はフォークで三ゴロ。2死から安打を許したが、次打者を初球で退けた。「カットが良かった。あれが試合で投げられればだいぶいいと思う」と自賛した。

 前回8球でこの日も11球。「2時間(準備を)やって(登板は)5分で終わった」と冗談めかすが、省エネ投球は今季から救援に回る上原にとって大きなテーマだ。「基本は1イニング15球」。長いシーズンを乗り切る体力面だけでなく、昨年6月に痛め、シーズンを棒に振る要因となった右ひじへの負担を減らすことにもつながる。昨季まで投球始動時に左足を引いた後、グラブをおなかの位置に落としていたが、胸の位置でキープしたまま左足を上げる新フォームにも着手。「中継ぎは1球が命取りになる」。制球力向上へのフォーム変更は、球数を減らすことにも直結する。

 トレンブリー監督は「(上原は)テンポ良くストライクを投げ込める。昨年も先発で立ち上がりから素晴らしかった。何の心配もない」と話す。昨年、試合の初球から25球までの被打率は・188。一方で基本的に配球の9割がカットボールとフォークで球種が少ないため、打者の目が慣れる試合中盤以降は痛打されるケースが目立った。それだけに、首脳陣は上原が救援に回ることで、再び輝きを取り戻すと確信している。

 次回登板は11日(日本時間12日)のツ軍戦。「本当の調整は3月後半。投げていない変化球もあるし、それをどうコントロールするか」。しかし、2試合で投じた「19球」に手応えを感じているのも確かだ。

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2010年3月10日のニュース