青木、貫禄の3安打!反省生かしモデルチェンジ!!

[ 2010年3月8日 06:00 ]

6回、中前打を放つ青木

 【ヤ4-0日】猛打賞を演出した新兵器に、ヤクルト・青木は「違和感なく使えているし、ヒットコースに飛ぶのはいいポイントで打てている証拠。センターから逆(左)方向への打撃は大事」と相好を崩した。

 青木が今オープン戦で握っているのがメープル素材のバット。「強い打球を打ちたい」というのが理由で、従来のアオダモより硬く高反発の材質を選んだ。同時に「ヘッドを返りにくくするため」と1ミリ程度ながら形状を全体的に細くし、重量も昨季の910グラムから890グラムに軽量化された。
 モデルチェンジの背景には昨季前半の反省がある。ヘッドが早く返り、二ゴロでの凡打が急増、長期のスランプに陥った。内角の速球でも左翼方向に運ぶことを理想に「返りを遅くして打てるポイントを広くしたい」と新バットを発注した。
 もちろん、ヘッドの返しを我慢する意識こそが最重要。それが垣間見られたのが6回の打席。カウント2―0と追い込まれながら、初対戦のウルフが投じた4球目のカットボールに対し、ヘッドを返さずに左翼線に痛烈なライナーを放った。ファウルとなったものの、その後の中前打につなげた。初回には1―2から土屋の肩口から入ってくるカーブに腰砕けのような体勢で見送ったが、「初めて見る投手だったけど、1球で修正できた」と続く5球目のカーブを叩いて三遊間を割った。続く2打席目も中前打。前日はダルビッシュの前に無安打に終わったが、「凡打でも芯を食っていたので感触は良かった」と手応えを口にする。
 主砲の貫禄の3安打に、高田監督は「開幕でやってくれりゃいいんだから、この時期にあんまり(状態が)上がらなくていいよ」。それも全幅の信頼があるからこそ。7年目を迎える天才打者が、高次元で新たに生まれ変わろうとしている。

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2010年3月8日のニュース