何でもあり!巨人“岸魔神戦法”でハム封じ

[ 2009年10月29日 06:00 ]

オビスポ(左)のパンチに顔をゆがめてのけぞる内海

 短期決戦の鉄則は総力戦。川崎市のジャイアンツ球場で先発投手の練習を見守った巨人・尾花投手総合コーチは「先発投手の中継ぎ待機?短期決戦なんだから何でもありです」と宣言した。

 昨季の日本シリーズは“何でもあり”の西武に敗れた。第4戦で先発した岸に零敗。3勝2敗で王手をかけた第6戦でも2番手で登板されて打線が沈黙し、逆王手をかけられた。迎えた第7戦も石井一、涌井と先発投手を惜しげもなくつぎ込まれて惜敗。対照的に巨人はシーズン中と同様に分業制を徹底し、第7戦では同シリーズ5試合目の登板で本調子ではなかった越智が西武打線につかまり、日本一を逸した。昨年の教訓を踏まえ、尾花コーチは越智、山口ら盤石の中継ぎ陣に加え、先発投手もフル回転させる方針だ。

 先発投手陣も身を粉にする覚悟だ。開幕投手が確実なゴンザレスは、この日はブルペンで投球練習。ヤクルト時代にも経験がある中継ぎについては「チームを勝たせたいというのが一番の望み。要請があれば喜んでやるよ」と2戦目以降のブルペン待機に前向き。3戦目の先発が有力視されるオビスポも昨季にイースタン・リーグ1位の21セーブを挙げており「中継ぎ?大丈夫」とフォア・ザ・チームを強調した。その他の先発陣でも、高橋尚は06年に守護神として15セーブを記録。相手にとっては脅威のブルペン陣が形成されそうだ。

 「先発は4人で十分。先発の後はリリーフ待機する。それをできる投手がいっぱいいるから」と香田投手コーチ。12球団トップの打率・278を誇る日本ハム打線を、総力で封じ込む。

 ≪内海 ハムの機動力封じに自信≫第2戦の先発が濃厚な巨人の内海が、日本ハムの機動力封じに自信を見せた。相手打線は12球団トップの168犠打に加え、リーグ3位の105盗塁を誇るが「僕はクイックが得意。けん制に癖があれば逆にそれを利用したい」。スコアラーとともに、自らのけん制時の癖を入念に研究。癖があれば、わざとそれを見せることで、相手走者を誘い出して刺す作戦を披露した。

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2009年10月29日のニュース