横浜“隠し玉”は京大大学院右腕

[ 2009年10月29日 06:00 ]

香川オリーブガイナーズ・福田岳洋投手

 29日のドラフトで、横浜が“隠し玉”として四国IL・香川の福田岳洋投手(26)を指名する。福田は1メートル81、81キロの右腕で、最速147キロの直球を持ち、変化球はスライダー、カーブ、フォークとバランスが取れている。入団2年目の今季は8月にリーグ月間MVPに輝くなど10勝5敗の成績を残した。

【福田岳洋プロフィル


65年7月25日 東大卒初のプロ、「南氷洋に行ったつもりで」1年目に初白星

横浜(大洋)歴代ドラフト1位と主な指名選手(平成)

横浜(大洋)歴代ドラフト1位と主な指名選手(昭和)

 しかし、何と言っても注目なのはその学歴だ。京都大谷から高知大へ進み、最多勝に輝くなど2度の四国地区大学リーグ優勝に貢献した。卒業後、一度は野球をあきらめて京大大学院に進学。スポーツ科学を専攻したが、野球への未練が断ち切れず、在学中にクラブチームの「リッツベースボールクラブ」に入団。07年は同チームのクラブ選手権初出場に貢献した。翌08年からは四国ILの香川で活躍。現在、京大大学院は休学中だが、中学、高校の保健体育教員免許も持っている変わり種だ。

 26歳の年齢はネックだが、球団関係者は「球持ちが良く、投球の構成がいい。球質にも優れて先発に向いている」と評価。下位での指名を予定している。チームには東大野球部卒の右腕、松家(まつか)卓弘投手(27)が在籍。今季中継ぎで9試合に登板した松家は来季もセットアッパーとして期待されている。東大に続いて、京大大学院右腕の獲得へ。“東西高学歴コンビ”が低迷する横浜を救えるか。

 ≪1位は筒香で揺るがず≫横浜の加地新球団社長、球団幹部による話し合いが球団事務所で行われ、当初の予定通り、横浜高・筒香(つつごう)嘉隆内野手(18)の1位指名を確認した。加地社長は9月の就任当初から「地元の高校のスラッガー。ぜひ獲りたい。クジ運も悪くない」と高く評価しており、将来の4番候補を一本釣りすることになる。堀井チーフスカウトは2位以下について「チームに足りない部分を補強することになる」としており、即戦力投手を中心に指名する。

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2009年10月29日のニュース