石井義“伝説の走塁”で西武アジア一

[ 2008年11月17日 06:00 ]

<西武・統一>9回2死一塁、佐藤の左中間安打で一走石井義人が一気にホームイン。左は清家政和三塁ベースコーチ

 【西武1-0統一】西武が日本の面目を守った。16日、統一(台湾)とのアジアシリーズ決勝戦を行い、0―0の9回2死一塁から佐藤がサヨナラ打。日本チームとして4年連続でアジアNo・1の座に輝いた。中堅左への打球で、相手中継プレーのスキを突いて一塁走者の石井義が一気にホームイン。87年日本シリーズをほうふつさせる“伝説の走塁”の再現で、渡辺西武は最高の1年を締めくくった。

【試合結果


 苦しみながら手に入れた栄冠だった。劇的なサヨナラ勝利。渡辺監督は今季4度目の胴上げで、日本一の9度を上回る12度も宙に舞った。日本チーム4連覇の牙城を守り抜き、長かった1年を笑顔で振り返った。

 「本当にアジアの頂点に立ったという実感がわいてます。シビアなゲームが続いた中でみんなよく頑張ったと思う。チーム一丸でNo・1になりたいという気持ちが最後に出た」

 伝説のプレーでアジアを制した。9回2死一塁、佐藤の打球は遊撃手の頭上を越え、左中間へ。右に寄っていた中堅手が慌てて捕球し遊撃手へ返球したが、ボールは山なりだった。それを見た清家三塁コーチは右手をグルグルと回し、一塁走者・石井義を走らせた。「ちゅうちょはしなかった。センターもふわっとしたボールを投げていたし、100%決まると思った」。石井義はスピードを緩めることなく、歓喜のホームへ飛び込んだ。

 87年の日本シリーズ第6戦。西武は巨人・クロマティの緩慢な守備を突いて本塁を陥れた。清家コーチも「9番・遊撃」で先発出場した。石井義は「CS前にあのシリーズのDVDを買って研究していたんで」とニヤリ。渡辺監督も「練習で統一の外野返球が甘いのは分かっていた。選手にそういう伝統が受け継がれている」と胸を張った。

 就任1年目で頂点に上り詰めた。渡辺監督は「来年は凄く大変なシーズンになるな」と苦笑いすると「選手の成長の度合いは凄いものがあった。本当にいいチームになったな」とナインに感謝した。シーズン、プレーオフと計160試合を戦い抜いた疲労感もこの時だけは吹き飛んでいた。

 ≪佐藤 ひと振りでMVP≫佐藤がひと振りでMVPをもぎ取った。9回2死一塁で打球は中堅左へ。「(左中間を)抜けるとは全然思わなかった。中継の態勢があやふやで、それを見て腕を回した清家さん、走った石井(義)は客観的に見て凄いと思う」。お立ち台でも「感謝」と何度も口にし、賞金100万円の使い道は「(石井義と)一緒にゴルフに行って、食事して…。清家さんともね」と笑顔で話した。

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2008年11月17日のニュース