大型補強なしで来季も苦戦は必至?背水で臨む大矢監督

[ 2008年11月17日 15:46 ]

最下位に終わり、来季は背水の陣で臨む横浜・大矢監督

 プロ野球は長いシーズンが幕を閉じた。来季に向けた各球団の戦力を検証する。

 借金46で最下位に終わった横浜を立て直すのは容易ではない。目立った補強の予定もなく、獲得する外国人選手に「大当たり」がなければ、来季も苦戦は必至だ。
 最大の懸案は12球団ワーストの防御率(4・74)に終わった投手陣だ。来季は寺原を先発に戻すが、頭数は足りない。小林、山口といった若手の成長が期待されるが、ともに右投手。先発を任せられる若い左投手が不足しているのにドラフトでの指名はなく、編成面にも展望が欠け、来季も先発不足に悩まされそうだ。
 抑えには今季途中に中日から加入し、安定した投球を見せた石井裕を軸に据える方針。故障で苦しんだ加藤と木塚の復活があれば、中継ぎにはめどが立つ。
 得点力のある「国産打線」は数少ない強みだ。首位打者の内川、2年連続本塁打王の村田、成長著しい吉村が中軸に座る。ドラフト1位の松本(早大)や22歳の石川ら、俊足打者がレギュラーに定着すれば、バランスの取れた打線になる。ただ、フリーエージェント(FA)で移籍の可能性が高い相川の穴は大きい。捕手出身の大矢監督の育成手腕が問われることになる。
 3年契約の最終年となる大矢監督は「来季は背水の陣。これまでのやり方を変えるつもりで臨む」と決意。今季のような戦いが開幕から続けば、自身の進退問題に直結することは誰よりも自覚している。

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2008年11月17日のニュース