下交渉で決裂…ノリ急転!FA宣言でハムへ

[ 2008年11月15日 06:00 ]

08年6月7日の日本ハム戦で梨田昌孝監督(左)と話す中村紀洋内野手

 中日の中村紀洋内野手(35)が14日までにFA権を行使する意思を固め、必要書類を提出していたことが分かった。12日までに中日と数回の下交渉を行ったが決裂。他球団への移籍を前提として、02年オフ以来自身2度目となるFA宣言を決断した。移籍先は近鉄時代の指揮官でもある梨田監督の日本ハムが最有力とみられる。

【中村紀洋プロフィル


 シーズン中に「ドラゴンズに骨を埋めるつもり」と話していた中村紀が急転、FA宣言することになった。本紙の取材に「中日ドラゴンズ、落合監督には拾ってもらって感謝してます。でも、僕にもここまで一線でやってきたプライドはある。いろんな思いもあるし…。FA権を持ったまま終わるのもいやだし、残りわずかな野球人生。家族とも相談してもう一度、頑張ってみようということに決めました」と胸の内を明かした。
 中日とはオフに数回、電話で下交渉を重ね「一度会って話したい」と12日には球団フロントと名古屋市内で極秘交渉を行った。だが、納得できるものではなく、他球団への移籍を前提に権利行使することを決めた。
 悩み抜いた末の結論だった。2007年1月にオリックスを自由契約となり、浪人を覚悟していたところで、中日に入団テストで拾われた。育成選手からはい上がり、同年の日本シリーズではMVPを獲得した。
 今季は腰痛と闘いながら140試合に出場し打率・274、24本塁打、72打点。だが、ウッズが解雇され、森野を三塁に専念させるプランが浮上。さらに落合監督はオフの補強について「センター、ファーストを守れる外国人の獲得を目指す」と明言。中村紀を構想外と言わんばかりの球団の姿勢が移籍へと気持ちを動かした。
 「来てくれる球団があればどこへでも行きます。自分はCランクだから、どこか来てくれるでしょ」と中村紀。移籍先として有力なのは近鉄時代の恩師でもある梨田監督が率いる日本ハムだ。大砲の獲得がオフの課題となっており、年俸も5000万円と高額ではないため獲得に乗り出す可能性は高い。02年に近鉄からFA宣言した際にも梨田監督の説得によって翻意し残留を決意。再び“いてまえタッグ”結成は十分にありそうだ。

続きを表示

2008年11月15日のニュース