中島＆細川痛すぎる負傷交代…打線失速

＜西・巨＞４回２死一塁、ファウルを打ち顔をしかめる中島

　【西武３―７巨人】これでもか、と安打は放った。巨人を上回る１３安打。しかし、奪った得点は３点だけだった。７回を除く８イニングで計１２残塁。嫌なムードは初回から漂っていた。先頭の片岡から３連打で無死満塁も、前日２本塁打の４番・中村が空振り三振。

　「力んだ？それはないですけど…」。この好機で１点止まり。３回に１点を勝ち越し、なお２死満塁も追加点が奪えなかった。上原から７安打。降板に追い込んだのは確かだが「あと１本？そうだね…」と大久保打撃コーチも悔しがった。
　加えて主力に故障者が続出した。まさに“泣きっ面にはち”だ。２回、細川が一塁に滑り込んだ際に右手をグラウンドについて右肩の違和感を訴えて退場。４回には中島が空振り三振のスイングで左脇腹に違和感を訴えてベンチに退いた。５試合連続安打の主力と正捕手が故障退場の緊急事態で中盤以降、打線は一気に勢いを失った。
　細川は「ちょっとついただけ。大丈夫」と話し、中島も「筋を違えた感じ。今までにやったことのない場所。でも、あさってはガンガンいきます。問題ない」と強調した。そろって病院には行かず、アイシング治療などを受けた。第６戦は状態を見て判断するが、欠場となれば大幅な戦力ダウンは否めない。「駄目な時のバージョンも考えて（２軍から）２人呼ぶ。でも、ナカジのことだから、出ると言うはず」と大久保コーチ。まだ終わらない。敵地で最後の底力を見せつける。

　＜平尾一発も…＞負傷の中島に代わって途中出場した平尾が、９回１死でクルーンから左翼へソロアーチ。「打てたのはたまたま。でもホームランよりも、ナカジ（中島）の代わりに入った前の打席のチャンスで打てなかったのが悔しい」。６回２死三塁では中飛。その場面を何より悔やんだ平尾は「またチャンスがあれば頑張りたい」と前を向いた。

　＜石井義２打点＞石井義が２安打２打点と気を吐いた。初回１死満塁で先制の二ゴロ。同点で迎えた３回には、敵失で得た２死二塁の場面で一時は勝ち越しとなる右前打を放った。「（上原は）前回に比べてスピードも切れも全然なかった。（３回は）チャンスだし、思い切っていこうと思った」。チームは追い込まれたが「開き直ってやるだけ」と話した。