上原助けた！投魂５人衆の絶対方程式

　【巨人７―３西武】上原が３回で降板する苦しい展開を、中継ぎ陣が救った。惜しげもなく、自慢の投手陣を積極的につぎ込んだ原監督は「今まで上原がみんなを助けてきた。きょうは、みんなが助けましたね」と満足げに語った。

　上原のために投手陣が腕を振った。４回から登板した山口は、上原から「すまん」と声を掛けられてのマウンドだった。５回途中まで無失点。３番手の西村健は５回２死一、二塁、６回２死三塁と、２度のピンチを切り抜けた。昨オフに志願して自主トレをともに行った先輩に、大舞台で成長した姿を見せた。
　７回は豊田が古巣相手に３者凡退。通算１５２セーブをマークしている右腕だが、昨年は抑えの上原につなぐ、セットアッパーを務めた。「上原はどんな状況でも普通に投げられる。先発でも中継ぎでも抑えでも。本当に凄い」。尊敬する後輩だったからこそ、納得の配置転換だった。助け合いは当然だった。
　８回には越智が登板し、貫禄の無失点投球。今シリーズは４試合、６イニング無失点の働きだ。最終回にクルーンが１点を失ったが、５投手の奮闘ぶりに、尾花投手総合コーチは「きょうも中継ぎがいい仕事をしてくれた。ウチの得意のパターンになった。中継ぎの中からＭＶＰが出てもいいんじゃないか」と上機嫌だった。
　苦しい試合展開に中継ぎが耐えた。踏ん張った結果が、７回の５連打を呼び、勝利につながった。