松坂4回5失点KO 打線に感謝しきり

[ 2008年10月18日 06:00 ]

5回、岡島(右)と交代し降板する松坂

 【レッドソックス8―7レイズ】興奮で息は上がっていた。少し遅れて飛び出した歓喜の輪の中で、ヒーローのドルーに抱きついた松坂は「あんなの見たことない…。高校の時以来ですかね」と、98年夏の甲子園準決勝で6点差をひっくり返した明徳義塾戦を思い出していた。

 自身はレイズ打線の前にごう沈した。初回、アップトンに先制2ランを被弾。3回はペーニャ、ロンゴリアにメジャー初の連弾を浴びるなど4回0/3を5失点。今ポストシーズン最速の95マイル(約153キロ)を計時しながら散々の内容に「悔しい。本塁打は防げるもの。(無失点の)前回より調子が良かった分、細かな気配りがなかったかもしれない」。負ければ終わり、の重圧のかかったマウンドを振り返って反省した。それでも逆転を信じて降板後はクラブハウスで声援を送り続けた。味方打線の“マジカル逆転劇”で自らの黒星も消えたことには「ホッとしたなんてものじゃない」と感謝しきりだった。
 世界一へのチャンスは残った。ベンチで、ブルペンで松坂の仕事はまだ終わっていない。

 <岡島 2回無失点>岡島の働きも光った。松坂の後を受け5回無死一塁から登板すると、バント安打1本だけで2回を無失点に抑えて「今年最後かもしれないと思って、悔いを残さず自分の投球をしようと心掛けた」。7回からは守護神・パペルボンを投入。2回を投げ、最終回はマスターソンが抑えてサヨナラを呼び込んだ。試合後のロッカー室で松坂から頭を下げられた岡島は「いい形で流れをつくって(敵地に)乗り込める。まずは五分にして最終戦で自分たちの野球をしたい」と話していた。

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2008年10月18日のニュース