中島 ダルビッシュに脱帽…打てる球なし

[ 2008年10月18日 18:47 ]

 【西0-5日】西武の中島が、お手上げといった苦笑いを浮かべ、引き揚げてきた。「打てる球、(6回に二直の)1球だけ。全然なかったですわ」。第1戦で2本塁打した絶好調男ですら、ダルビッシュには脱帽するしかなかった。

 右打者の内角に食い込む、曲がりの大きなツーシームに圧倒された。3回2死二塁で、中島は胸元に迫る149キロの速球にバランスを崩して空振り三振。1打席目は同じ球でバットを真っ二つにされるなど、4打数無安打と沈黙した。4番の後藤も懐を攻められ、空振りで後ろに倒れるシーンがあった。わずか3安打の零敗。完敗だった。

 2月のキャンプからダルビッシュ対策を練ってきた大久保打撃コーチは「(ツーシームは)分かっていたけど、曲がりが大きかった。さすが全日本のエース」と悔しそうに相手を持ち上げた。中4日で第6戦(23日)の登板も確実なだけに「もう一度出さないようにしないと」と本音を漏らすコーチもいた。

 ただ、ダルビッシュに負けるのは想定にあったはず。だから、渡辺監督も「大した投手だね」とさばさばした様子で話した。まだ、通算2勝1敗で優位は動かない。怖いのは、この日の敗戦を引きずることだけだ。

 ≪岸「周りが見えなくなった」≫クライマックスシリーズ初登板の西武・岸は4回で5失点と大きく崩れた。もともと、登板前に緊張しやすい性格だが、この日は「緊張を通り越して、周りが見えなくなった」。球が上ずり、4回までに2ランを含め7安打を浴びた。
 内角を攻めたダルビッシュとは対照的だった。岸は「ちゃんと内角を攻められれば(結果は)違った」とがっくり。「(ダルビッシュ相手に)こんなに取られては…」と反省の言葉ばかりだった。

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2008年10月18日のニュース