青空の球児浩治にカナダ打戦もゲロゲ~ロ

[ 2008年8月19日 06:00 ]

力投する球児、浩治

 【北京五輪・野球 日本1―0カナダ】割れそうな薄い氷の上も、この2人ならスイスイ渡っていける。1―0。緊迫の完封リレーを球児&浩治コンビが締めた。最後の打者ガルシアを4球連続フォークで二ゴロに仕留めた上原は「よかったあ。この1点をみんなで守り切ろう、と。それができた。いい野球だった」。北京の青空の下で笑顔がはじけた。

 代表での1点差登板は、昨年12月2日のアジア予選・韓国戦以来。緊張感からか、先頭・スターンの投ゴロを処理する際には足がもつれ「右手と右足が一緒に出た。素人みたいやった」。それでももはや、巨人で不調だった姿はそこにはない。打者3人をパーフェクト。代表では2セーブ目も、藤川とのリレーでマークするのは初。これで国際試合は25戦不敗と“神話”をさらに伸ばした。
 8回を締めた藤川は貫禄だ。1死からロジェルスタドをMAX151キロの直球で見逃し三振、最後もラドマノビッチを空振り三振。「緊張感も全然なかった。3人で抑えて、9番から上原さんにつなげられてよかった」。こちらは国際試合8試合で防御率0・00。「初めての打者に打たれたら悔しいからね」とコメントも余裕たっぷりだ。
 16日の韓国戦後。星野監督は投手交代機が遅れた采配ミスを選手にわびた。「きょうも韓国戦のことが頭をよぎった」という指揮官は「だから(成瀬続投ではなく)早めに代えた。2人がよく投げてくれたよ」。悲願の金メダルへ。球児&浩治がつなぐリレーが、歓喜の瞬間への道を切り開いていく。

 ▼青空球児・好児とは 65年に結成した漫才コンビ。70年代前半のギャグ「ゲロゲーロ」が有名。球児は昨年に社団法人漫才協会の会長に就任。好児は「青空こうじ」の名前で東京・世田谷区議会議員。

 ≪守りでは代役二遊間いい仕事≫代役二遊間が守備で貢献した。西岡、川崎の欠場で、前試合に続いて二塁に入った荒木は3回、ライナーをジャンプして好捕。打っても2安打と活躍したが、緊張感からか「最後(の打者の二ゴロ)はボールが握れなくてビックリ。焦りました」と苦笑い。また遊撃・中島も3回1死で痛烈な打球をダイビングキャッチ。「打席を含めてボールがよく見えている」と笑顔だった。

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2008年8月19日のニュース