巨人 東洋大・大野を1巡目リストアップ

[ 2008年5月31日 06:00 ]

巨人が1巡目候補にリストアップした東洋大・大野奨太

 巨人が今秋ドラフトで東洋大の大野奨太捕手(4年)を1巡目候補にリストアップした。この日行われた東都大学春季リーグ最終週で亜大を下し戦後初の3季連続完全優勝に導き、3度目のベストナインと初のMVPにも選出された強肩強打の捕手。球団は懸案だった阿部の“後継者”として、ホンダの長野久義外野手(23)とともに徹底マークを続ける方針だ。

【巨人グッズ


 長年、チームが抱える課題を克服できる逸材にターゲットを絞ろうとしている。遠投110メートルを誇る強肩強打の大野について山下スカウト部長は「大野が大学No・1なのは間違いない。やはり捕手は育成が難しい。これだけの素質を持っている選手なら戦力になれる」と最大級の評価を与えた。

 大野は強肩に加え、二塁送球までのタイムは1・86秒とプロの一流捕手並みだ。東洋大では3年春から田中(現中日)の後を継いで正捕手となり、大場(現ソフトバンク)とのバッテリーで07年春、秋のリーグ戦連覇、全日本大学選手権8強、明治神宮大会優勝。今春も下級生投手をけん引しV3に導いた。

 巨人は01年から阿部が正捕手に君臨しているが、後継者が育っていない。今季も開幕直前のオープン戦で左すねを負傷したが、無理して開幕に合わせざるを得なかった。そこで球団は将来的な正捕手候補として数年前から大野を徹底マーク。2月には担当スカウトが東洋大の千葉・鴨川キャンプを訪問し、リーグ戦でも末次シニアアドバイザー、山下スカウト部長らが全試合を視察している。大野も「常に大学でNo・1になりたいと思ってやっている。昨年は大場さんに育ててもらったと思うので、その恩返しという意味でもプロに行きたい」とプロ入りに前向きだ。

 今秋ドラフトは高校、大学、社会人の一括開催とあり他球団との競合は必至。今後もホンダ・長野とともに即戦力捕手の動向を見守っていく。

 ◆大野 奨太(おおの・しょうた)1987年(昭62)1月13日、岐阜県生まれの21歳。西部中時代は主に三塁手。岐阜総合学園1年秋から捕手に転向、2、3年夏の岐阜大会準優勝。甲子園出場なし。東洋大では1年春からベンチ入り。3年春から正捕手となり昨春、秋、今春とリーグ戦3連覇。日米大学選手権日本代表。1メートル77、77キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2008年5月31日のニュース