黒田 開幕4戦目メジャーデビュー

[ 2008年3月20日 06:00 ]

<マーリンズ・ドジャース>5回3安打1失点の黒田(左)は1回をピシャリと抑えた斎藤(右)とブルペンでグータッチ

 【ドジャース2-1マーリンズ】ドジャース・黒田博樹投手(33)の公式戦デビューが、開幕4戦目=4月4日(日本時間同5日)=の敵地でのパドレス戦に決まった。大学時代にも対戦した同い年のパ軍・井口資仁内野手(33)との日本人対決が実現する。18日はジュピターでのマーリンズ戦に先発し、5回を3安打1失点。球が上ずりながらも最少失点にまとめた。試合後、チームはアリゾナ州へ移動した。

【黒田博樹フィギュア


 黒田のメジャー初マウンドは開幕4戦目、相手はパドレスに決まった。06年WBCで日本が世界一に輝いたペトコ・パークが舞台。しかも専大時代、青学大のスターだった井口との再戦が実現することになった。

 入団が決まった当初は先発3番手との声もあったが、首脳陣はメジャー2年間で19勝した23歳のビリンズリを抜てき。オープン戦では黒田をビリンズリの翌日に起用しており、ハニカット投手コーチは「クロダの登板はパドレス戦の初戦」と認めた。既に4月4日を見据えて調整するよう通達している。

 この日のマ軍戦は5回を3安打1失点。「真っすぐの走りも良くなかったし、スライダーが抜けた」と言うが、すぐに修正して最少失点で切り抜けた。初回こそ23球を要したものの、以降はテンポ良く3イニング連続で3者凡退。終わってみれば5回を予定の80球より少ない62球でまとめた。「投手は初回、マウンドですぐに絶好調というのはありえない。その中でいかに修正するか。きょうはしんどかったけど、四球も出さずに試合をつくれたのはよかった」と胸を張った。

 滑るボールや硬いマウンドのほか、広大な北米大陸の各地にある球場は気圧や風など環境も大きく異なる。適応能力は日本以上に必要とされ、斎藤にも「手先で加減するのではなくバランスだったり体重移動だったり…。それを見つけて微調整しないといけない」とアドバイスされた。

 チームはアリゾナ、ロサンゼルスと移動しながら開幕に備えるため、オープン戦の残り2度の登板を違う球場で行う。もちろん、右手の負傷でWBCを辞退した黒田はペトコ・パークも初めて。この日見せつけた修正能力が、今後の一番の武器になる。

 ≪先輩の貫禄!斎藤3人ピシャリ≫初めて黒田―斎藤の日本人リレーが実現した。6回から登板した斎藤は14球で3者凡退。それでもカーブとスライダーに打者が反応しないことが気になったようで「いいところから曲がっていたからこそ振ってほしかった。ボールの見え方だったり、曲がりだったり(問題が)あるのかな」。もっとも右ふくらはぎ痛で出遅れたために実戦は2試合目。アリゾナでは3~4試合に登板する予定で、シーズンを見据えた調整はここから佳境に入る。

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2008年3月20日のニュース