種目別鉄棒6位の体操・北園 「悔しさしか残らなかった。パリでは必ず結果で恩返しを」

[ 2021年8月3日 20:40 ]

東京五輪第12日 体操男子種目別団体鉄棒決勝 ( 2021年8月3日    有明体操競技場 )

種目別鉄棒で落下後にコーチに背中を押され演技再開する体操・北園丈琉=AP
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 体操男子種目別ゆか決勝で6位となりメダルを逃した北園丈琉(18=徳洲会)。18歳で始めて出場した大舞台を終え、その目には涙があふれた。

 4月の全日本選手権決勝では鉄棒で落下し、右肘の剥離骨折と両肘の靱帯損傷の重傷を負った。逆境を乗り越え、五輪出場枠のラスト1枠を勝ち取り、個人総合5位に入るなど健闘した。

 種目別鉄棒では2度落下した。「演技だけに集中して、楽しくやりきれたらと思ってたんですけど、でもやっぱり悔しい思いがあります」と振り返った。それでも、4月のけがの原因となり、封印してきた技「トカチェフ」を成功させたことには、「嫌な思いを思い出したら、いろんなことを思い出しちゃうので、気にせず吹っ切ってやりました」とメンタルの強さをのぞかせた。

 けがを乗り越えての五夢舞台。「ここまで来れると思ってなかったんですが、振り返ったら悔しさしか残らなかったなという思いがあるので、次のパリに向けて頑張りたい」と語りながら、涙が頬をつたった。「まわりの人に支えてもらってここまで来られたので、もっと演技で恩返ししたかった。それができなくて、パリでは必ず結果で恩返ししたい」と、悔しさをバネに3年後の活躍を誓った。

 ◇北園 丈琉(きたぞの・たける)2002年(平14)10月21日生まれ、大阪府出身の18歳。大阪・清風高出。3歳で体操を始め、高い総合力を武器に18年ユース五輪で5冠。個人総合で19年に全国高校総体王者に輝き、昨年の全日本選手権で2位。1メートル56、54キロ。

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