愛 初の女王へ好位置3差7位、重圧実感も「プレーには納得」

[ 2017年11月24日 05:30 ]

女子ゴルフツアー LPGAツアー選手権リコー杯第1日 ( 2017年11月23日    宮崎県宮崎市 宮崎カントリークラブ=6448ヤード、パー72 )

LPGAツアー選手権リコー杯第1日 18番、第2打を放つ鈴木愛
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 今季のツアー最終戦が開幕し、賞金女王を狙う鈴木愛(23=セールスフォース)は1イーグル、1バーディー、2ボギーの71で首位に3打差7位と好位置につけた。同組対決となった賞金ランク2位のキム・ハヌル(28=韓国)は前半に4つのバーディーでチャージをかけたが後半に失速。5バーディー、3ボギーの70で2打差の4位から逆転女王を目指す。

 女王の座に向けて、鈴木が静かに歩み出した。「普段通りにしようと思っても、私も人間なのでプレッシャーは感じていた。今日のプレーには納得できている」。賞金女王争いの好敵手、キム・ハヌルと今季13回目の直接対決は1打差で敗れたが、7位の滑り出しに及第点を与えていた。

 自分に流れがくるのをじっと待った。苦手の3番はパーでしのぐも、10番を終えて同組のキム・ハヌルとは実に6打差。「ハヌルさんはショットもパットも良くて多少の焦りがあった。でも、必ず伸ばして終わると思っていた」。鈴木が最終戦の相棒に選んだのは今季2勝を支えた好相性の小畑キャディー。名コンビは「9番から13番が(バーディーを)取りやすい」と作戦を立てていた。狙いを定めた11番(パー5)。残り230ヤードからの第2打を3Wで2オンに成功。4メートルをねじ込み、この日ただ一人イーグルを奪取。「まさかイーグルとは」とはしゃいだ。

 悲願達成へ、一世一代の大勝負。ウエアの色からも気概がにじむ。エメラルドグリーンは、自身初Vとなった14年日本女子プロ選手権最終日と同じ“勝負カラー”だ。普段から験担ぎはしないと言うが「まずは良いスタートを」と願いを込めずにはいられなかった。

 終わってみればキム・ハヌルに1打差に迫ったばかりか、首位とも3打差。「最終日はプレッシャーも感じると思う。2、3日目にしっかり伸ばしたい」。単独6位以内ならタイトル確定だが、目標に掲げるのは“勝って女王”。志高く、一打一打に魂を込める。

 ▽賞金女王の行方 可能性は賞金ランク上位4人に絞られており、1位の鈴木は単独6位以内で他の選手の結果に関係なく決定。2位以下の選手は優勝が最低条件。2位のキム・ハヌルは優勝して鈴木が単独7位以下、3位のイ・ミニョンは優勝して鈴木が単独15位以下、4位の申ジエは優勝しても、最終戦は予選落ちがなく最下位にも賞金があるため、鈴木が失格、棄権などをしない限り可能性はない。

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