鶴竜&照の聴取、協会公表せず 鏡山危機管理部長「知らない」

[ 2017年11月24日 05:30 ]

報道陣が集まった両国国技館には鶴竜、照ノ富士は姿を見せず
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 平幕・貴ノ岩(27=貴乃花部屋)に対する横綱・日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)の暴行問題を独自調査している日本相撲協会が不可解な対応を見せた。

 協会の危機管理委員会(高野利雄委員長・元名古屋高検検事長)は23日、暴行現場の鳥取市内のラウンジに同席していた横綱・鶴竜と関脇・照ノ富士の2人から聞き取り調査を都内で行った。当初は19日に日馬富士を聴取した時と同じ両国国技館で聞き取りを行うとみられたため、約50人の報道陣が出入り口を囲んだが、2人が訪れたことは確認されなかった。九州場所の打ち出し後に対応した春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)は「(聴取が行われたかは)分からない。鏡山さんも行っていないし」と話した。また、九州場所の会場にいた鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)も「知らない」とだけ答えた。

 協会幹部が危機管理委員会の聴取を知らなかったとすれば問題だが、何らかの事情があって聴取が行われたことを明らかにしなかったとも考えられる。しかし、危機管理委員会の協会側の責任者である鏡山部長がこの日の聴取に同席しなかったのだとしたら疑問が残る。また、調査の透明性が求められる中で、協会幹部がそろって聴取の事実を公表しなかったのは議論を呼びそうだ。

 鳥取県警は21日に鶴竜と照ノ富士の聴取を終え、年内にも日馬富士を書類送検する方針。協会は県警の捜査結果と危機管理委員会の最終報告を受け、処分を判断する見通しだが、順調に進むかは不透明だ。

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2017年11月24日のニュース