ジョセフ・ジャパン逆転1勝!レメキ新エースだ90メートル独走T

[ 2016年11月13日 05:30 ]

ラグビー リポビタンDツアー2016 ( 2016年11月12日    ジョージア・トリビシ )

ラグビー欧州遠征第1戦 日本―ジョージア 前半、突破をはかる田村

 世界ランキング12位の日本は同11位のジョージアと対戦し、28―22で勝利を収めた。日本のテストマッチ勝利は6月のカナダ戦(バンクーバー)以来4戦ぶりで、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=46)は指揮2戦目で初勝利となった。WTBレメキ・ロマノラヴァ(27=ホンダ)が2トライを挙げる活躍でチームをけん引した。日本は13日に英カーディフに移動し、19日に世界7位のウェールズと対戦する。

 最後は新体制初陣だった5日のアルゼンチン戦(秩父宮)で穴だらけだったディフェンスが踏ん張り、ノーサイドのホイッスルを迎えた。半年遅れでスタートしたジョセフジャパンが2戦目で初勝利。指揮官は「いい球出しができれば勝てるという自信はあった。それを実現することができた。ジョージアのミスが多かったが、日本が防御でミスを誘った面も多くあった」と振り返った。

 3年後のW杯日本大会へ、目指す攻撃スタイルをはっきりと打ち出した。前半8分、FB松島が自陣からのキックで相手陣へ攻め込み、イーブンボールをWTBヘスケスが獲得。うつぶせに倒れながら松島へパスをつないで先制トライが生まれた。アンストラクチャー(陣形が崩れた状態)をつくり、速攻で一気にトライを取り切る。理想の形をいきなりつくった。

 そしてその戦術に不可欠な存在感を見せたのが、リオ五輪4位の7人制代表エースだったレメキだ。まずは4点を追う後半4分にインターセプトから90メートルを独走し、15人制代表デビューとなったアルゼンチン戦に続く2戦連続のトライ。同19分にはCTB立川のゴロキックに反応。跳ね上がったボールを片手に当ててからキャッチするセブンズで磨いた技術を見せ、2トライ目を奪った。

 金メダル候補のニュージーランドにも勝利したリオ五輪から3カ月。20年東京での活躍も期待されるが、レメキ本人は「セブンズはリオまで。19年のW杯を目指す」と明言している。五輪帰国後は2キロ増量して15人制に体も順応。8月下旬のトップリーグ開幕直後は「80分がきつかった」と話すが、この日は最後まで脚力が衰えなかった。

 途中出場で後半23分に決勝の逆転トライを奪った福岡らライバルの多い正ウイング争いでも一歩抜け出す活躍ぶり。ニュージーランド生まれで高校卒業後に海を渡り日本でキャリアを積んだ27歳が、15人制でもエースの座へと駆け上がる。

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2016年11月13日のニュース