【岡崎真の目】浅田“らしくない”小さなミスの積み重ね

[ 2016年11月13日 05:30 ]

フィギュアスケート GPシリーズ第4戦 フランス杯第1日 ( 2016年11月11日    フランス・パリ )

 浅田の滑りは全体的に精彩を欠いていたように感じた。気になったのは、明らかにいつもと異なる、細かい類いのミス。例えば3回転ループの前に加えたステップでつまずいたり、音楽に合わせて小さく跳びはねる場面でぐらついたり、浅田らしくないところが目立った。前戦より演技点5項目全ての得点が低下したのは、その全てが重なった結果だろう。

 あくまで想像ではあるが、体調が万全ではないため、思うような練習や動きができないことで悪循環に陥っているのではないか。この試合が終われば、世界選手権の代表を懸ける全日本選手権まで1カ月以上ある。まずはコンディションを整えることが最大の課題となると思う。

 一方、シニアのGPシリーズ初出場の樋口は「もったいない」5位発進だった。終盤の3回転フリップが2回転となったことでルール上、採点対象外となり0点。これが普通に決まっていれば上位が見えていたと思う。パワフルでスピード感もあり、今季は演技力も向上してきた選手だけに、フリーの巻き返しに注目したい。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2016年11月13日のニュース