蒼国来、2年半ぶり土俵復帰も…新入幕の徳勝龍に敗れる

[ 2013年7月7日 16:42 ]

2年半ぶりの本場所復帰を果たし、土俵入りをする幕内蒼国来

 大相撲名古屋場所が7日、愛知県体育館で開幕し、2011年の八百長問題に絡む地位確認訴訟で解雇無効判決を勝ち取った西前頭15枚目の蒼国来関(29)=本名恩和図布新、中国内モンゴル自治区出身、荒汐部屋=が2年半ぶりに復帰した。新入幕の徳勝龍関(26)に押し出されて白星はつかめなかったものの、支援者から贈られた青の締め込みが土俵で鮮やかに光った。

 土俵入りでは弁護団から寄贈された化粧まわしで登場。しこ名がアナウンスされると、応援団の「おかえり蒼国来」の横断幕が揺れる場内から一斉に歓声が湧き起こった。ゆっくりと感触をかみしめるように歩みを進め、声援にうなずくように応じる場面もあった。

 代理人を務めた小松初男弁護士(58)は「裁判中からこの日があることを思い描いていたが、その通りになることは弁護士としてもそうはない。あとは本人の努力次第」と話した。同弁護士によると、応援団は250人ほど集まったという。

 復帰を訴える署名活動などを通じて支援してきた早川達夫さん(41)は「土俵に上がるということが2年半の闘いの証し。それを見られるだけでも感慨深い」と喜びをかみしめた。

 師匠の荒汐親方(58)=元小結大豊=は弟子の再出発を愛知県一宮市の宿舎でのテレビ中継で見守った。「それだけ皆さんが応援しに来てくれたと思うと感激した」と語った。

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2013年7月7日のニュース